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中国はAIやロボットの分野で極めて急速な発展を見せている。韓国紙「ハンギョレ」は、中国に追いつくためには、かつての「誤り」は今や「正しい選択」になっているようだと論じる記事を発表した。
中国メディアの環球時報は韓国紙「ハンギョレ」の記事を引用して、韓国における対中国観が大いに変化している状況を紹介した。中国に来た韓国人ビジネスマンなどは、技術分野での中国の急速な発展に驚嘆し、中国に追いつかねばならないが、実に困難との感想を持つ。また韓国では、中国に追いつくためには、かつては「誤り」とされていたことが、現在は「正しい選択」と見なさざるを得ない場合があるという。
中国で暮らすある韓国人ビジネスマンは、中国人が自国製品を好んで買うことについて、かつては「愛国心」によるものと考えていたが、その後になり、中国人は費用対効果を考えて購入品を「理性的」に選んでいると気づき、仰天したという。
例えば、中国製の電気自動車(EV)に乗って、走行中に「この建物は何?」あるいは「目の前を走っている車は何?」と尋ねれば、車載の人工知能(AI)が分析して詳しく解説してくれる。中国で作られたAIと言えばディープシーク(DeepSeek)の登場が世界を驚かせたが、ディープシークは氷山の一角にすぎない。
前出の韓国人ビジネスマンは、「中国製の自動運転車がテスラより優れていて、人型ロボットがホール内を歩き回って人と握手して会話しているのを目の当たりにすれば、われわれが本当に中国に追いつけるのかという疑問を持たずにはいられない」と述べたという。
記事は、「ここ数年における中国の技術力の進歩の速さは驚異的だった。米国は先端技術の中国への流入を阻止しようと努力してきたが、中国は新たな技術の成果を次々と打ち出し、全くひるまなかった。華為技術(ファーウェイ)は技術封鎖を突破して性能面でサムスンやアップルに匹敵するスマートフォンを発表した。中国は技術進歩が対抗が難しいほど速いだけでなく、その進歩が続いており、しかも誰もが買える価格で提供されることが脅威だ」と述べた。
また、「DeepSeekはオープンAI(OpenAI)のチャット(ChatGPT)に匹敵する性能を備えている。中国は車用バッテリーの分野でも主導的な地位を占めている。韓国企業は高性能な三元系リチウムイオン電池を製造することで中国勢との差別化を図り生き残ってきたが、韓国企業は今や、窮地に追い込まれつつある。中国企業が性能に優れ価格の安い新型バッテリーを開発したからだ」と論じた。
さらに「中国の産業には確かにいくつかの問題もあるが、すでに追随者から先行者へと転じた。その背後には、中国独自の産業政策があった。中国政府は繁栄する市場を形成することによって有力企業を育成し、有力企業とその製品を世界市場に送り出してきた。他国は太刀打ちできない状況だ」と評した。
記事は、「韓国の李在明(イ・ジェミョン)大統領はAI分野における競争力を強化するために、産業通商資源部や科学部など多くの部門のトップに実業界出身者を指名した。以前だったら、間違いなく大きな批判を浴びていたはずだ。だが現在は状況が大きく変化したのようだ。かつて『誤り』とされた行動が、今では『正しい選択』と見なされるようになっているのか。中国を追いかけるための発展戦略については、今一度深く考えてみる価値がある」と結んだ。(翻訳・編集/如月隼人)
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