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「七七事変」は単なる歴史上の事件ではなく、民族精神の転換点でもある。
88年前の7月7日、盧溝橋のほとりに響いた銃声が北平の夜空を切り裂き、同時に中華民族の全面的な抗戦の幕が切って落とされた。この「七七事変(盧溝橋事変)」後、日本軍は猛進して上海を攻め、南京を占領し、徐州を略奪し、武漢に進軍した。広大な美しい中国の大半で、山河を蹂躙し、人々を窮地に追いやり、中華民族に災いをもたらした。3500万人を超える軍民が死傷し、4200万人の難民が家を失い、800万人以上の労働者が強制連行され……14年にわたる抗戦で、中国の軍民は計り知れない犠牲を払った。
「七七事変」は単なる歴史上の事件ではなく、民族精神の転換点でもある。この瞬間から、4億人の同胞が抗日戦争の奔流に身を投じ、「拼将十万頭顱血,須把乾坤力挽回(10万の命を捧げる覚悟で、国家を取り戻さねばならない)」という不屈の気概をもって、愛国主義・団結主義・国際主義の旗を高く掲げ、かつてない偉大な勝利を勝ち取るに至った。この「団結して国難に立ち向かう精神」は、私たちが今日、さまざまな試練に立ち向かう際に、最も必要とされる精神的な力となっている。今日、私たちが中国人民抗日戦争記念館で目にする歴史資料の数々は、民族の不屈の背骨を伝えている。
88年の時の流れの中で、中国はまさに天地を覆すような変化を遂げた。七七事変から73年後の2010年には、中国のGDPが日本を上回った。今年7月7日には、中国共産党中央、国務院、中央軍事委員会の名義で、中国人民抗日戦争記念館にて、全民族抗日戦争勃発88周年記念式典と、「民族解放と世界平和のため——中国人民抗日戦争および世界反ファシズム戦争勝利80周年記念」特別展の開幕式が行われる。これは歴史への敬意を表すものであると同時に、偉大なる抗戦精神の継承と発揚であり、平和的発展の道を歩むことへの強い意思表明でもある。
日本では毎年8月15日に「終戦」を記念し、この時期になると「戦争と平和」が盛んに語られる。しかしながら、戦争の概念は狭義にとどまり、明確な「戦火」や「日本国民の犠牲」にのみ焦点が当てられている。「加害」「反省」といった、より核心的で、未来にとって重要なキーワードに関しては、曖昧で不明瞭だ。中には、「村山談話」のように一定の進歩があったと評価できる出来事もあったが、日本の主流メディアの報道は相変わらず戦争の悲惨さの一般論に終始し、被害の事実ばかりを強調している。
個人の悲劇を掘り下げ、戦争について反省し、世に警鐘を鳴らすという手法が、日本メディアによる戦争報道の主流だが、侵略戦争を起こして他国に苦難をもたらしたという事実については、反省の姿勢が見られず、意図的か無意識的かはさておき、これを回避するような傾向すら見受けられる。その結果、近年では日本社会における右傾化が進み、侵略の歴史を美化し、戦争責任を曖昧にしようとする「歴史修正主義」的な言動が相次いでいる。
「歴史を忘れた者は、必ず同じ過ちを繰り返す」——これはアウシュビッツ強制収容所記念館の壁に刻まれた言葉であり、私たちが永遠に心に刻むべき教訓だ。
歴史は書き換えられない。しかし、真摯(しんし)な対話の中で、共に未来を築くことはできる。傷を癒やすには、過去の過ちを直視する勇気と、憎しみを超える知恵が必要だ。真の記念とは、痛みを忘れることではない。歴史に学び、若い世代が築く平和の礎の上に、「理解と協力」の常緑の樹を植えていくことである。歴史を語り継ぎ、「記念」するのは、過去に縛られるためではなく、未来を開くため。平和の灯を次の世代に渡すためである。(提供/CRI)
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