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アジアインフラ投資銀行第10回理事会年次総会がこのほど北京市で開催された。
アジアインフラ投資銀行(AIIB)第10回理事会年次総会がこのほど北京市で開催された。今回の総会では100近くの国・地域から関係者3500人余りが出席し、多くの成果を上げるとともに、初となるAIIB協力パートナーシップ報告書が発表された。
AIIBは中国が設立を提唱した、発展途上国が主体でありながら、先進国が幅広く参加する新型の多国間開発機関だ。習近平国家主席は設立当初、AIIBを専門性、効率性、清廉性を兼ね備えた新型の多国間開発銀行として構築する方針を打ち出した。2015年12月に設立され、2016年1月に開業して営業をスタートし、今年で設立10周年を迎える。
AIIBの加盟国は設立当初の57カ国・地域から現在の110の国・地域に拡大し、世界人口の81%と世界GDPの65%をカバーするようになった。これまでに承認したプロジェクトは322件、融資総額は合計600億ドル(約8兆6000億円)を超え、さらに2000億ドル(約28兆7000億円)をインフラ整備へと誘導してきた。ムーディーズ、スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)、フィッチ・レーティングスの3大国際格付け会社は、AIIBに対し最上位の「AAA」の信用格付けを常に維持している。この10年間、AIIBは国際性、規範性、高基準の運営を堅持し、高い起点でのスタート、質の高い発展、高水準の協力の道を歩み、国際金融ガバナンスのために新たなモデルを開拓し、世界の持続可能な発展に多国間の力を貢献してきた。
この10年間でAIIBが継続的に発展の成果を上げたことは、少なくとも次の3点を示唆している。
(1)多国間主義を十分に実践してきたことがAIIBの信頼性と魅力が絶えず上昇する重要な原因だ。
AIIBでは発展途上国が出資比率の約7割を占め、先進国は約3割を占める。発展途上国と先進国、大口出資国と小口出資国がみんなで力を合わせ、共同で事業を行い、共通認識を方向性として協力を展開してきた。このほど発表された報告書によれば、24年末現在、AIIBが投資した300件以上のプロジェクトのうち、131件が他の多国間開発銀行との共同融資によるものだ。
(2)AIIBは融資と知的融合を結び付け、世界の発展を推進する重要な力となっている。
エジプトでは、アレクサンドリアのアブキル地下鉄プロジェクトが都市の渋滞緩和と二酸化炭素(CO2)の排出削減に貢献し、数十万人の移動を改善。インドネシアでは、2億1600万ドル(約310億ドル)の融資でスラム街の改造が進められ、約970万人の生活が改善された。中国雲南省では、昆明長水国際空港の拡張事業により、生花やキノコ類がより着実に迅速に国際市場へと輸出されている。AIIBは資金を提供するだけでなく、知恵の共有と能力の建設をより重視しており、プロジェクトを通じて、発展志向で先進的な開発理念、技術基準、管理経験をプロジェクトに融合させ、加盟国の自主的発展能力の向上を支援している。
(3)AIIBはグリーン、持続可能、包摂的な発展を堅持し、将来のインフラ投資の方向性をリードしている。
AIIBはプロジェクトの環境的・社会的利益を非常に重視し、持続可能な開発理念をプロジェクトの選定・評価・実施の全過程に貫いている。プロジェクトでは常に省エネ・汚染物質排出削減、気候変動対応、生物多様性保護、社会包摂の促進を重視し、例えばクリーンエネルギー、持続可能な交通、強靱性の高い都市建設などを支援している。常にAAAの格付けを維持していることは、その健全な財務状況とガバナンス水準を反映するだけでなく、AIIBが高基準を堅持し、持続可能な開発を推進するという約束の履行が、国際社会から高く評価されている証でもある。(提供/人民網日本語版・編集/KS)
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