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中国メディアの環球時報は2日、中国のエンターテインメント業界は米ハリウッドよりも大胆にAIを活用しているとする米ロサンゼルス・タイムズの記事を紹介した。
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中国メディアの環球時報は2日、中国のエンターテインメント業界は米ハリウッドよりも大胆に人工知能(AI)を活用しているとする米ロサンゼルス・タイムズの記事を紹介した。
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記事によると、ハリウッドとAIの関係は、制作会社がコスト削減の必要性と俳優、監督、スタッフの高まる懸念の間でバランスを取らざるを得ないため、困難な状況にある。しかし中国では、エンタメ分野におけるAI活用の取り組みはより大胆だ。
中国政府系の中国電影基金会は、AIを活用して「ポリス・ストーリー」や「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ」「怒りの鉄拳」など100本のカンフー古典作品をリバイバルする計画だ。関連するメディア企業と提携し、AI企業にこれら映画のライセンスを供与することで、世界中の若い世代に広く知らせるのが狙いだという。
このプロジェクトは、創作活動におけるAIの活用に強い警戒感を抱いている米国のアーティストらの間で驚きを招いた。全米監督協会は、AIは創造的なストーリーテリングのプロセスを強化するためにだけ使用されるべき創造的なツールであり、「映画制作者の芸術作品をわい曲または破壊するために遡及的に使用されるべきではない」との考えを示した。このプロジェクトは、競争の激しいAI分野で優位を争う両国において、AIがエンタメを変革する可能性を巡る見解が大きく異なることを浮き彫りにしていると記事は評している。
記事によると、ハリウッドのスタジオの中には、ライオンズゲートやブラムハウスのようにAI企業と提携しているところもあるが、十分な報酬なしにAIを活用して自身のデジタル肖像を変えることができるのではないかと懸念するタレントらを怒らせるリスクを冒してまで提携することに消極的なところもあるという。
中国ではAI企業との協力に意欲的で、カンフー映画のリマスタープロジェクトに携わる関係者によると、AIは映画に「驚異的なリアリズム」を加えるために活用されるといい、竹林での決闘シーンを体験し、「動と静の哲学を体感する」といった「没入型の視聴体験」の構築を計画している。
カンフー映画のリバイバルへの取り組みは、格闘技のビデオゲームの制作など他の分野にも広がるとみられる。業界観測筋は、中国が数十年にわたり米国のアクション映画にインスピレーションを与えてきた香港発の人気武術の古典に立ち返るのは賢明だと述べた。
記事は、「中国の映画産業は、IMAXスクリーンを備えた映画館の急増に後押しされ、数十年前と比べて大きく成長した。中国の興行収入は、かつては米国作品に大きく依存していたが、今では国産映画が市場を席巻している。これらの中国映画は米国で公開されても多くの観客を動員することはまずないが、古典的なカンフー映画は世界中で人気を博し、永続的な遺産となっている」と言及。米コムスコアのシニアメディアアナリスト、ポール・ダーガラベディアン氏が、「カンフー映画は世界中で愛されている。素晴らしいアクションシーンや格闘シーンがあれば、言語は関係ないからだ」と述べたことを伝えた。(翻訳・編集/柳川)
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