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日本語月刊誌「人民中国」70年の歩みが出版物になります。
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「70年を跨(また)いだ対話」と題された出版記念会が26日、北京市内の中国外文局で行われました。中国外文局が発行する日本語月刊誌「人民中国」の王衆一元編集長が著した新刊の『惟精惟一 (これせいこれいつ)』『一期一会』の出版を祝う会であり、会場では中国の日本向け発信をめぐり意見交流が行われました。
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同時出版された2冊のうち、『惟精惟一』は「人民中国」の創刊70年(1953-2023年)の歩みを10年ごとに章を立てて、各期間の誌面に掲載された代表的な写真や編著者の総括や講評、5年単位で企画された創刊記念号に掲載された編集者や寄稿者、読者のメッセージを紹介する1冊です。一方の『一期一会』は、王元編集長が同雑誌社に34年間勤務する中で発表した記事から抜粋されたインタビューや調査報告、論評、会議での発言約100本の中国語訳で構成されています。
王元編集長は出版記念会の席上、書名の『惟精惟一』は古典の『尚書(書経)・大禹謨』からの引用で、良いものを一途に追い求める意味と説明し、日本という一つの国に特定して発信し、良質さを追い求めることに常に徹底してきた中国唯一の月刊誌である「人民中国」の特質を踏まえての書名と説明しました。王元編集長はさらに、「歴史を顧みて、未来に向かう際の参考にしていただきたい。後進には、拠り所を忘れずに、正しい道を守りながら革新を図り、ブランド力を磨き上げ、新たな輝きを作り出してほしい」と出版に寄せた思いを述べました。王元編集長は今回の出版について、文献としての価値を発揮して、中日交流史や対日発信の研究に豊富で生き生きとした事例を提供できることに期待を寄せました。
記念行事には、相手側国民に直接話しかける「パブリック・ディプロマシー(公共外交)」による文化間の相互理解を呼びかけ続けてきた中国国務院報道弁公室の趙啓正元主任が書面によるあいさつを寄せました。記念行事にはまた、「人民中国」のOBでもある中国文化部の劉徳有元次官をはじめ、各界からの代表50人が参加しました。
趙元主任は、この2冊の出版物は中日交流の「記憶の宝庫」であるだけでなく、中国の人民外交、民間外交、公共外交を有機的に融合させる「戦略的コミュニケーション・マニュアル」でもあると指摘し、「効果的な公共外交とは、時代の変革の中で文明の対話の最大公約数を探り出す努力であることを明らかにした」と高く評価しました。
劉元次官は、新中国成立直後に創刊された人民中国誌はなぜ70年も継続できたのかを総括する必要があると述べ、「この雑誌の70年は、スタッフ全員が前人の取り組みを踏まえて異文化交流を鋭意展開する中で磨いてきた叡智の結晶だ」と評価しました。劉元次官はその上で、情報化、デジタル化、AI化が進行する現在において、情報技術がもたらす利便性と従来の強みをうまく結び付けながら、発展を続けると信じると、後進を激励しました。(提供/CRI)
【プロフィール】
王衆一(おうしゅういち)
1963年生まれ。吉林大学で日本言語学を専攻。1989年に修士号を取得。同年、人民中国に入社。1998年から「人民中国」誌の編集担当。日本映画をはじめ、コミュニケーションや、翻訳学、大衆文化など多岐にわたる研究を行う。『日本韓国の国家イメージ作り』、『日本映画史100年(四方田犬彦著)』など著書・訳書多数。第13期、第14期全国政治協商会議委員。
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