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26日、仏RFIは、中国がレアアース産業の独占的地位を一層固める中で、アフリカの可能性と課題について紹介する記事を掲載した。
2025年6月26日、仏国際放送局RFI(ラジオ・フランス・アンテルナショナル)の中国語版サイトは、中国がレアアース産業の独占的地位を一層固める中で、アフリカの可能性と課題について紹介する記事を掲載した。
記事は、米アトランティック・カウンシルが最近発表した報告書では、中国のレアアース市場支配が、単なる優位性をはるかに超えたレベルにあり、産業や物流、規制、地政学的な連携戦略を通じて、世界的に乗り越え難い障壁を築きつつあるとの認識が示されたと紹介。中国による支配に対し欧米主要国がこれに深い懸念を抱く中、アフリカ大陸の状況は全く異なると伝えた。
そして、タンザニアでは中国企業が先日完全買収を発表した豪企業ピーク・レアアースの所有するングアラプロジェクトがあり、アンゴラでは英国企業が開発するロンゴンジョ鉱山が5月に稼働開始して年間2万トンのレアアース精鉱を生産する見込みであること、マラウイでも豪企業が開発するカンガンカンドプロジェクトが来年1〜3月に稼働開始予定で、南アフリカでも英レインボー・レアアースがファラボルワ鉱山の開発を進め、ナイジェリアでも4億ドル(約580億円)の外国直接投資を得て国内にアフリカ最大のレアアース加工工場を建設する計画が政府より発表されたと紹介している。
その上で、基礎鉱物シンクタンクのベンチマーク・ミネラル・インテリジェンスの予測では、29年までにアフリカの将来のレアアース鉱山が世界のレアアースの9%を供給する可能性がある一方で、これによる得られる利益のアフリカ諸国への還元という点では「なおも大きな改善の余地がある」と指摘。その理由として、ほとんどの事例でプロジェクト運営が外国の資金、外国企業によって主導され、製品がアフリカ大陸外で輸出・加工されていることを挙げた。特に、中国によるレアアース産業の支配がこのパターンを一層強めているとも論じた。
記事は、アフリカ諸国がこのような「レアアース採掘の宿命」を打破して、レアアース開発の利益を最大化させる必要性を示唆。地政学的な問題によりアフリカ諸国のレアアースに対する需要が高まっているものの、「アフリカ諸国は単なる精鉱供給者としてではなく、信頼できる産業パートナーとして自らを位置づけなければならない」とした。そして、国による所有権、現地加工の交渉能力強化、鉱業パートナーシップの規制強化、ライセンス付与と変革へのコミットメントの連携、地域規模での生産能力統合などが、アフリカのレアアース産業における持続可能な利益を得るために模索すべき筋道になるとの見方を示した。(編集・翻訳/川尻)
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