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日本画の巨匠、平山郁夫氏の生誕95周年を記念する座談会が25日、北京外国語大学で開かれました。
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日本画の巨匠、平山郁夫(1930-2009、元日中友好協会会長)氏の生誕95周年を記念する座談会が25日、北京外国語大学で開かれました。平和を希求する平山氏のレガシーが「平山精神」と名付けられ、平和、友好、協力、ウィンウィンを土台にした両国関係の構築が改めて強調されました。
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席上、平山氏と中国文化部元次官の劉徳有氏が共同で制作した書画作品が、保管者である清華大学の劉江永教授より同大学に寄贈されました。この作品は、2004年10月に北京で中日友好協会主催の座談会が開かれた際、同じくゲストとして出席した劉教授が発案し、清華大学で開催予定の日本文化祭のために制作されました。
座談会は北京外大日語学院の周異夫院長の司会進行で行われました。公益社団法人日中友好協会の宇都宮徳一郎会長と、中国文化部の劉徳有元次官が、書面でのあいさつを寄せました。
劉徳有氏は、平山氏が「あの呪われた戦争で亡くなった中国人の魂を慰め、日中友好の新たなスタートラインにしたい」「過去を忘れずに反省し、不幸な歴史を繰り返させない」という思いで開催した、日本国内21都市での「平山郁夫――南京・中国絵画展」について振り返りました。その上で、「現在の中日関係は、戦後、両国の人々の不断の努力によって築き上げられたもの。いかなる人であれ、この得難い友好の果実を損なう理由はない」と訴え、中国と日本は平和、友好、協力、ウィンウィンの関係を築くべきだと唱えました。
劉江永教授は、「平山先生の功績はアートだけではない。自身も被爆して苦しんだ体験があることから、二度と戦争の悲劇を繰り返してはならないという強い思いを胸に、常に平和を追い求めながら創作し続けている」と指摘し、世界各地で紛争が絶えない中、平山氏が残したレガシー、「平山精神」が今日の世界で持つ意義を高く評価しました。
平山氏の中国訪問に何度も通訳として同行した、北京大学国際関係学院元教授の賈恵萱氏(元中日友好協会友好交流部)は、平山氏が敦煌壁画の保護や南京城壁の修復活動などを通じて、中日交流事業に果たした功績などをしのびました。岩彩画家の林江東氏は「色彩と信仰への道」と題し、平山郁夫氏の作品について解説しました。
親子二代にわたって、平山氏と交流を深めてきた中国の画家で、「敦煌の守護神」として知られる常書鴻氏の孫・崔冬暉氏は、祖父と母親の常沙娜氏と平山氏との交流の歩みを振り返りました。現在、中央美術学院建築学院副院長を務める崔氏は、大阪万博中国館にある木彫レリーフの制作責任者でもあります。中日交流の歴史を描いたレリーフの人物像に、平山氏も含まれていることに崔さんは喜びを示し、若い世代に氏のことをもっと知ってほしいと話しました。
北京日本学研究センター元主任教授の徐一平氏は、平山氏がセンターの図書館を視察した時のエピソードを振り返り、後世が平山氏に倣うべき点として、「文化財の保護を通じた文明の発展の促進」「戦争が残した心の傷を癒やし、末長い友情を育むために貢献する」などを挙げました。
座談会は北京外国語大学日語学院・日本学研究センターと中国中日関係史学会が共催し、約50人が出席しました。(提供/CRI)
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