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仏紙ル・プティ・ジュルナルは24日、「カラオケは中国で深く根を張る伝統になっている」との記事を掲載した。
仏紙ル・プティ・ジュルナルは24日、「カラオケは中国で深く根を張る伝統になっている」との記事を掲載した。中国メディアの環球時報が26日付で取り上げて紹介した。
記事は、中国で「KTV」と呼ばれるカラオケがすでに中国人の生活の一部となっており、多くの都市で公私問わず重要な社交の場になっていると指摘。人同士のコネクション(関係)が重視される中国文化において、カラオケは個人の趣味であると同時に人間関係を深めるための手段とも言えると述べた。
そして、中国の「KTV」では豪華に装飾された部屋が用意されており、大型ソファ、HD大画面、高性能の音響システム、多言語対応のタッチパネルが完備されており、楽曲ライブラリーには数万曲が収録され、通常は時間単位で部屋をレンタルできると説明。飲食物やアルコール、ソフトドリンクの注文が可能で、パーティー等で利用することも可能だとした。
記事は、「中国のカラオケ市場は同国の音楽産業の主要な構成要素である」と指摘。「2023年にはカラオケ業界の市場規模は前年比4.3%増の640億元(約1兆3000億円)に達し、音楽制作、ライブ、ストリーミング、著作権、関連商品などを含む中国の音楽産業全体の規模は4695億元(約9兆5000億円)に達した」と伝えた。
また、中国でオンラインカラオケが台頭している現状にも言及。「あるカラオケアプリは21年にダウンロード数が3億回を超え、その収益は73億元(約1470億円)に上った。このアプリはユーザーが歌を録音し、シェアすることでコンテストに参加することができ、他のユーザーとのコメントやバーチャルギフト(投げ銭)を通じた交流も可能だ」と紹介した。
さらに、「かつて中国のKTVを利用するのは主に都市部の若い働き手だったが、現在では高齢者を引き付けている。19~21年に、中国のKTV利用者のうち60~70歳は約30%増加し、70~80歳はなんと倍増した。今の中国の高齢者は健康状態が良く、経済的にも比較的安定しており、強い社交ニーズを持っている。KTVは手軽に楽しめる社交活動として高齢者たちの人気を集めている」と説明した。
一方で、KTVは現在、新たに登場したエンタメとの激しい競争にも直面しているとし、「特に中国の若い世代は『リアル脱出ゲーム』や『テーマカフェ』などを好んでいる。こうした店は上海、深セン、成都といった大都市で爆発的に増えている」と紹介。「KTVも新たなチャレンジを試みており、たとえば、テーマパーティーの開催、ゲームとのコラボ、そしてセルフサービス型のブース設置(一人カラオケ)など。これは『ミニKTV』と呼ばれ、QRコードをスキャンすることでカラオケを手軽に楽しむことができ、1回の利用料金は数元(1元=約20円)と非常に安価だ」と伝えた。(翻訳・編集/北田)
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