中国はナイトクラブにまでAIを組み込んでいる―豪メディア

Record China    2025年6月28日(土) 23時0分

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オーストラリアン・ファイナンシャル・レビューはこのほど、「中国はあらゆる場所に人工知能を組み込んでいる、ナイトクラブにまで」とする記事を掲載した。

オーストラリアン・ファイナンシャル・レビューはこのほど、「中国はあらゆる場所に人工知能(AI)を組み込んでいる、ナイトクラブにまで」とする記事を掲載した。

中国メディアの参考消息が25日、その内容を要約して伝えたところによると、記事はまず、「上海最大級のナイトクラブの一つ、INS新楽園のダンスフロアは、万華鏡のような照明の下、音楽だけでなくアルゴリズムにも反応して躍動している。DJブースでは、28歳のチェンシャオ・レース・リーさんが、点滅する小さなモニター群を管理している。彼のスタートアップ企業、Magipopは、音楽に反応してクラブのビジュアルと照明をリアルタイムで制御するAIシステムを運用している」と紹介した。

その上で、「リーさんのアプリケーションは、日常生活のあらゆる層にAIを組み込むという中国における競争の一例であると同時に、機械学習モデルに日常的なプロセスを委ねることで生産性と経済成長を加速させるという同国のキャンペーンの縮図でもある」と伝えた。

記事によると、世界第2の経済大国である中国は、エンターテインメントから都市インフラ、鉱業、エネルギー、通信に至るまで、超高速コンピューティング能力と機械学習の力を活用して意思決定を自動化し、国の経済変革の次の段階を推進している。

この革命の象徴とも言えるのが、今年初めに世界的に注目され、中国が米国の技術と競争できる能力を示した、低コストでオープンソースの大規模言語モデルであるDeepSeek-R1だ。

DeepSeekの技術は、リリースから数日のうちに、アリババテンセントバイトダンスなど中国のテクノロジー大手が開発したAIモデルに組み込まれた。西側諸国がOpenAIChatGPTAnthropicのClaudeなどの基礎的なブレークスルーに重点を置いている一方で、中国は大規模な展開を推進している。

これは、中国各地の企業がこれらのツールを自社のシステムに組み入れることで、製品の推奨や物流計画などのタスクを自動化できることを意味する。

デジタルパフォーマンスアートを革新するMagipopは、機敏なスタートアップの新たな波の典型と言える。中国のオープンソースモデルの魅力は、こうした小規模な企業が、杭州市の「シティブレイン」のような巨大プロジェクトと並んで活躍している点にある。

テクノロジー大手アリババと共同開発した「シティブレイン」は、交通カメラやIoTセンサーなどから大量のデータをリアルタイムで収集する。その目的は、交通の流れから緊急サービスの対応、公共サービスに至るまで、都市の運営をAIならではの効率性で一元化しアルゴリズム的に管理することだ。

国有企業もこの競争に参入している。電力大手の国家電網は、全国の送電網全体に電力を供給するモデルを開発している。

北京に拠点を置く調査会社トリビアム・チャイナの技術政策アナリスト、ケンドラ・シェーファー氏によると、中国企業は業界の枠を超えてこれらのモデルを世界中の誰もが利用できるようにし、誰もが何かを構築できるようにしている。

中国は米国の規制により最先端のチップにはアクセスできないかもしれないが、AIを採用し、業界全体や日常生活にAI導入の波を起こしており、その勢いは世界のどこよりも速いようだ。(翻訳・編集/柳川)

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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