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AIを導入したスーパーが中国に登場した。
スーパーに入ると、スマートロボットが歩み寄って来て、お勧めの商品を教えてくれ、野菜や果物を選ぶ時は、頭を上げてAI電子値札を見ると、リアルタイムで更新されている商品の生産地や陳列された時間といった情報をチェックできる。さらに、セルフレジで決済でき、列に並ぶ必要はない。こうしたAI技術と実店舗における小売りの融合が日に日に進み、従来の商業施設・スーパーは現在、どんどん「スマート」になっている。人民日報海外版が伝えた。
北京市海淀区のスーパー・物美超市(学清路店)で野菜を購入していた馬さんが、野菜をスマートスケールに置くと、その種類や価格、重さなどが表示され、決済の際に使うバーコードも自動プリント。とても便利なシステムとなっていた。
スーパーのスタッフは「このスマートスケールにはAI技術が採用されており、生鮮食品の重さを、客が自分で測ることができるようになっている。以前は、スタッフが、たくさんの商品のコードを覚え、重さを測って、バーコードをプリントしなければならず、時間がかかっていた。スマートスケールの導入後は、その効率が80%高まった」と説明した。
AI技術を応用したセルフレジシステムは、客の決済体験を向上させている。
浙江省杭州市のスーパー・三江購物の多くの店舗では、商品をセルフレジの指定のスペースに置くだけで、システムが画像認識を通して、合計額を計算してくれ、客はQRコードをスキャンするだけで決済を済ませることができる。寧夏回族自治区銀川市のスーパー・新華百貨はスマートセルフショッピングマシンを導入。マシンラーニング技術を駆使して、商品を正確に認識することができ、決済の精度は99%以上に達している。また、スマート損失防止システムも搭載されていて、リアルタイムでモニタリングでき、スキャン漏れや盗難といった状況を効果的に減らすことができる。
スーパーのAI商品チョイスシステムのおかげで、消費者がどんな商品を好み、買いたいと思っているかを把握することができるようになっている。
物美超市(学清路店)の梁海岩副店長は、「AI商品チョイスシステムは、市場の消費動向やソーシャルメディアの話題といった様々な次元のデータをリアルタイムで追跡でき、商品の品出しコスト、粗利のポテンシャル、シーンへの適応性といった様々な指標を考慮して、商品が消費者のニーズの変化を常に把握することができる」と説明する。
物美集団の広報担当者の許麗娜さんによると、商品チョイスのほか、AI技術を、商品補充や売り尽くしといったシーンにも応用している。
許さんは、「AI商品補充システムは、店舗が必要としている商品補充量を自動で計算したり、店舗の商品の販売履歴を分析したり、商品の季節性、祝祭日、販売促進、天候といった要素に基づいて、商品の補充頻度と数を最適化し、よく売れている商品は補充し続け、あまり売れていない商品はできるだけ早く処理したりできる。AI商品補充システムの判断の精度は95%以上に達している」と説明する。
生鮮食品をいかに売り尽くすかというのは、小売業界が最も頭を悩ませる課題だ。AI売り尽くしシステムという、「価格設定のプロ」が登場し、その悩みを解決してくれている。
梁副店長によると、AI売り尽くしシステムは、各商品の在庫状況や販売のリズム、季節の変化などをリアルタイムでモニタリングし、一連のアルゴリズムを通して、赤字にすることも、賞味期限切れでロスになることもないよう、売り尽くし計画を自動で制定してくれる。「以前は、一定の時間なると、生鮮食品を画一的に割引きして処理していた。しかし、今はシステムがどの商品の価格をいつ調整するか、どれほど調整するのが最適かなどを自動で計算してくれる」という。
AIは「スマート管理者」や「スマートカスタマーサービス」として、商業施設・スーパーがさらに効率的に運営管理できるようサポートしている。
物美超市(学清路店)の冷蔵庫のドアの上にあるパネルには冷蔵庫の温度が表示されていた。許さんによると、AI技術を応用したコールドチェーンスマート制御システムは、カメラやセンサーを通して、冷蔵庫の温度、湿度の変化、冷却装置の稼働状況をリアルタイムでモニタリングしてくれる。システムは温度の異常な変化、または装置の異常を検知すると、すぐに自動で原因を分析し、専用のアプリで店内の管理者に情報を送信する。
スーパー内の照明もAIが統一して管理・制御している。許さんは、「照明管理システムは時間帯や客の数、商品の地域特性などに基づいて、照明の明るさや色温度を自動で調整してくれる」と説明する。
物流管理においても、AIは大活躍している。
ウォルマートと達達(ダダ・ネクサス)が連携して打ち出す「1時間以内配送」業務において、「達達優揀」システムは、「滄海」システムや「海博」システムのサポートの下、全てのプロセスを、デジタル化管理・制御している。AIシステムは、交通状況や店舗の位置、受注密度といった要素を総合的に検討し、ベストの物流配送経路を計画できるほか、店舗における商品の性格な位置情報を知らせて、スタッフがスピーディーに商品を探し出すことができるようサポートすることができる。
AIカスタマーサービスは小売業界の人件費を削減すると同時に、サービスの質を高めている。
物美超市はAIカスタマーサービス導入後、24時間体制で「よくある質問」に自動で答え、3秒以内に注文のチェックを終わらせ、どのような状況の場合、返品が可能かを回答できるようになった。システムはユーザーのニーズが独特であると認識すると、スタッフにシームレスで接続するほか、ユーザープロファイルを送信して、カスタマーサービスのスタッフが、「質問される前に答える」ことができるようサポートしている。
業界関係者は、AI技術が継続的にアップデートされるにつれて、AIと小売業界の融合はさらに深まり、消費者にさらに効率的で、スマートかつ個別対応できるスマートな小売シーンを提供できるようになると見ている。(提供/人民網日本語版・編集/KN)
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