中国では人口高齢化が加速する中、介護ロボットが介護の諸問題に対処するための新たな力となりつつある。

中国国家統計局によると、2024年末現在、中国の60歳以上の人口は3億1000万人を超え、全人口に占める割合は22％だった。そのうち65歳以上の人口は2億2000万人を超え、全人口の15．6％を占めた。これと対照的に、介護要員の不足は深刻で、ある研究報告によると、中国の介護要員は550万人不足している。

こうした背景の下で登場した介護ロボットは、介護の負担を緩和し、介護の体験を再構築し、高齢者が尊厳ある生活を送れるよう支援する存在として期待されている。

現在、介護分野におけるロボットの応用シーンは拡大し続けており、高齢者の話し相手になったり、マッサージをしたり、寝返りを手伝ったりするなどが可能で、物理療法やリハビリ支援、さらには慢性疾患の管理など、高齢者に多様な支援を提供できる。

業界全体を見ると、中商産業研究院は25年には中国のスマート介護市場規模が7兆2100億元（約144兆2000億円）に達し、複合年間成長率は20％を超えると予測。また中国の介護ロボット市場も急速に成長しており、研究報告によると、24年の市場規模は300億元（約6000億円）を突破し、25年は500億元（約1兆円）に達して複合年間成長率は30％を超えるという。（提供/人民網日本語版・編集/KS）