北京通用人工知能研究院、北京大学などから成る共同研究開発チームはこのほど、手全体の高解像度触覚感知と完全な運動能力を兼ね備えた世界初のバイオミメティック（生体模倣型）ハンドを開発しました。これにより、ロボットは物を正確につかむだけでなく、ヒトの手のように力と位置を「感じる」ことができるようになります。

この生体模倣型ハンドはF−TACハンドとも呼ばれ、手のひらの表面の70％は高解像度触覚センサーで覆われ、空間解像度は0．1ミリに達し、これは1平方センチ当たり1万個の触覚ピクセルがあることに相当し、現在市販されている器用な手を持つ他のロボットの知覚能力に比べはるかに優れています。

科学研究チームは生体模倣型ハンドに、触覚の鋭敏さだけでなく、人間のつかむ習慣を模倣できる新たなアルゴリズムを搭載した「スマートブレイン」も装着しました。従来のロボットはつかむタスクを進める際、一つずつ物を取ることしかできませんでしたが、生体模倣型ハンドに搭載されたアルゴリズムは、「自主的に考える」能力が与えられており、タスクを実行する時に物体をつかんだ後の手のひらの残りの空間、周辺のオブジェクトの位置や形状に基づいて、次の動作を動的に計画することができます。（提供/CRI）