中国人民銀行と香港金融管理局の共同推進により、越境決済サービスを提供する「越境決済通」が22日、正式にサービスを開始しました。これは中国本土と香港の快速決済システムが相互接続を実現し、今後は両地域の住民がリアルタイムで越境送金できることを示しています。

説明によると、両地域の住民はスマートフォン銀行の「越境決済通」機能モジュールで、電話番号を入力するか、入金する口座名と口座番号を入力するだけで越境送金を実施することができるとのことです。また必要に応じて、入金時の通貨を人民元または香港ドルのいずれかを選択することが可能です。

深センと香港の両地域は隣接しているため、経済貿易の往来や人的移動が非常に頻繁です。すでに1998年から深センと香港の越境決済の相互接続は先行して試行され、深センと香港の間での手形共同決済、外貨リアルタイム与信、代理受払、越境人民元、電子小切手などの業務が相次いで導入されました。2024年の深センと香港の越境収支合計は617万8000件、9536億7000万ドルに達し、両地域間のドル、香港ドル、人民元の資金はリアルタイムで清算でき、小切手も使用できます。

2025年5月時点で、香港住民が深センに開設した銀行口座は321万口座を超え、うち越境代理立会口座の開設は41万を超え、累計取引は約351億元（約7140億円）で、粤港澳大湾区（広東・香港・マカオグレーターベイエリア）の9割を占めました。

中国人民銀行深セン市支店の責任者は、「『越境決済通』は粤港澳大湾区の一体化発展推進の加速に役立ち、香港国際金融センターの建設をさらに支援する」と述べました。（提供/CRI）