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第3回北京国際文化・観光消費博覧会が20日、北京市で開幕しました。
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第3回北京国際文化・観光消費博覧会が20日、北京市で開幕しました。同博覧会は「消費の高度化・世界の博覧・文化観光の融合」をテーマに、世界20の国と地域から約500の団体・企業が出展しています。中国国内の各省・市や観光地のほか、国際観光部門や新技術の展示も行われており、観光分野の最新のトレンドと取り組みを広く紹介しています。
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ARや文化クリエーティブグッズ、新たな観光体験が集結
今回の博覧会では、「美しい中国」「デジタル観光」など八つのテーマゾーンが設けられました。中でも注目を集めたのが、AR技術を活用した観光体験です。実際の景観やパフォーマンスを撮影した素材を専用プラットフォームにアップロードし、遠隔地でもAR(拡張現実)コンテンツとして体験できる仕組みで、旅行が難しい人々や高齢者に向けた新たな「リモート旅行」の形として期待されています。
また、全国各地の博物館が参加した「移動ミュージアム」形式の文化クリエーティブグッズ販売コーナーも盛況で、故宮や三星堆、蘇州博物館などの人気商品がずらりと並びました。若者世代を中心に「物を買う」のではなく「文化背景を感じられるデザイン商品を選ぶ」動きが広がっており、「文化と共に旅をする」という価値観が定着しつつあります。
「地方観光」×「体験」へと進化する訪日ニーズ
日本政府観光局(JNTO)北京事務所の三梨健氏が取材に応じ、「中国からの観光客は再び増加傾向にあり、近年では買い物よりも体験への関心が高まっている」とコメントし、さらに「ツアーより個人旅行の割合が増えており、リピーター層は誰も知らない場所に行きたいというニーズを持つようになっている」と中国市場への期待感を示しました。
「親子」と「シニア」が市場をけん引、1兆4000億元(約30兆円)規模に成長
中国旅行社協会・定制旅行分科会の張可維秘書長は、「中国の観光市場は既にコロナ前の水準を超え、2023年には旅行関連の取引総額が1兆4000億元(約30兆円)に達し、コロナ前の2019年の水準を超える回復となった。特に近年伸びているのが『親子旅行』と『シニア旅行』で、時間をかけてゆっくり楽しむスタイルが好まれる傾向にある」と紹介してくれました。
訪日旅行については、団体ツアーよりも「家族のプライベートツアー」や「カスタマイズツアー」への移行が加速しているといいます。
張秘書長はさらに、「外国人向けの訪中観光(インバウンド)にも注力しており、北京にはインバウンド専門のサービス店舗を開設している。訪中外国人は、黄山、張家界、西安、成都などを訪れるカスタマイズツアーに関心が高く、北京を出発地としたルートが人気で、中医学の体験や三峡クルーズなど、内容も多様化している」と述べました。
「文化と観光の融合」が新たな価値を生む時代に
中国では観光産業の位置づけを「幸福産業」から「民生産業」、そして現在では「支柱産業(基幹産業)」へと段階的に強化しており、「旅業+百業(旅行が100の産業をけん引)」というスローガンの下、文化、経済、テクノロジーを横断した新しい観光の形を打ち出しています。
今回の博覧会は、そうした動きを象徴する国際的な展示会として、観光が単なる「移動」ではなく、「体験」や「共感」を重視する時代の幕開けを示すイベントとなりました。(提供/CRI)
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