【観察眼】西安からアスタナへ 千年の時を超えた繁栄の果実

CRI online    2025年6月22日(日) 4時30分

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2000年余り前、中国の使節・張騫は西域へと赴き、中国と中央アジアの友好交流の扉を開いた。

2000年余り前、中国の使節・張騫は西域へと赴き、中国と中央アジアの友好交流の扉を開いた。そして、唐の時代には、中央アジアの商隊が古都・長安を行き交い、元の時代には、中央アジアの学者や職人たちが中華文明の発展に大きな貢献を果たした。サマルカンド、ブハラ、メルブといった中央アジアの古都は、東西文明の交流拠点として栄え、中国のシルクや陶磁器はその地を経由して世界に伝わり、逆に、中央アジアからはブドウやクルミ、音楽や舞踊がもたらされ、中華文化を豊かにした。中国と中央アジア各国の人々は千年の時を超え、古代シルクロードの興隆と繁栄を共に築き、見守ってきたのだ。

そして2023年、第1回中国・中央アジアサミットが古代シルクロードの東の起点であった長安、つまり現在の陝西省の省都・西安市で開催された。中国と中央アジアの関係は、長い歴史に根差し、そして未来へと向かっている。この時サミットで首脳たちが共に植えた、6カ国を象徴するザクロの木は、今や枝いっぱいに花を咲かせるまでに成長し、2024年の中国と中央アジア諸国の貿易額は948億ドルに達した。サミットで描かれた青写真は、わずか2年間で次々に実を結び始めている。成果は数字だけでなく、人々の笑顔にも表れている。

現在、中央アジア諸国と中国との協力はますます広範囲に及び、ますます多くの人々に恩恵をもたらしている。たとえば、カザフスタンの大学や農場では協力が進み、ウズベキスタンやタジキスタンの紡績生産基地は活発に稼働している。ウズベキスタンでは新エネルギー車の大規模生産が行われ、近隣諸国への輸出能力も拡大している。また、中央アジアを訪れる中国人観光客が激増、カザフスタンでは中国製品の越境ECを楽しむ若者が増えており、協力の範囲と規模は日々拡大を続けている。

アスタナで先日閉幕した第2回中国・中央アジアサミットは、経済問題だけでなく、持続可能な発展、安全保障、デジタル化、人的文化的交流といった幅広い課題を共に討議する有効なプラットフォームとなった。

中国と隣接する中央アジアは、現在、世界で数少ない「安定し、かつ注目度の高い地政学的ホットスポット」であり、ユーラシア大陸の中心に位置し、東西と南北を結ぶ交差点となっている。米国の政治学者・ズビグネフ・ブレジンスキー氏の著作『ブレジンスキーの世界はこう動く:21世紀の地政戦略ゲーム』でも、中央アジアは極めて重要な地政学的拠点として位置付けられている。習主席が今回のアスタナサミットで提唱した「中国・中央アジア精神」は、今後の協力を止まることなく前進させるだろう。

サミット開催の数日前、アスタナではアスタナ軽軌道(LRT)プロジェクトの初の列車の吊り上げ作業が完了した。22.4キロの路線は、国防省や大統領府、国家博物館などのランドマークを結んでいる。開通後の1日平均乗客数は2万5000人に達する見込みだ。このプロジェクトは「一帯一路」共同建設の象徴的事業でもある。開通により通勤時間は半減し、交通渋滞の緩和や都市部の交通インフラの高度化を推進する。さらに、イシム川大橋の建設、西欧・ロシア・カザフスタン・中国にまたがる双西公路プロジェクトの推進、タジキスタンのヤヴァン・ヴァフダート鉄道橋トンネルの開通など、双方の協力は豊かな成果をあげている。

世界が動揺と不確実性に満ちる中、中国と中央アジア諸国の3000キロ以上に及ぶ国境線は、平和と友好協力の絆となっている。双方は互いに支え合い、助け合い、互いを安全保障のパートナーとして共に歩んでいる。「米国ファースト」を掲げ、世界中に高関税を課すと脅すトランプ政権の発足以降、世界の不確実性は増している。しかし、中国と中央アジア諸国の関係は、対立ではなく、協力・信頼・相互扶助というやり方があり、それが世界各国の進歩を促進できることを示している。

中国の発展には安定し発展を続ける中央アジアが必要である。そして、中国は中央アジア諸国が中国の質の高い発展と高水準の開放という急行列車に乗ることを歓迎している。中国・中央アジア精神を象徴するザクロの木は、平和発展の大輪の花を咲かせ、協力ウィンウィンの果実をたわわに実らせていくだろう

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