中国有人宇宙飛行プロジェクト弁公室によると、中国は北京時間17日、酒泉衛星発射センターで「夢舟」有人宇宙船のゼロ高度緊急脱出試験に成功しました。ゼロ高度緊急脱出試験を終えたことは、「夢舟」宇宙船の開発にとって、宇宙船の初期サンプル設計を完了した重要なバロメーターとなります。

有人宇宙船「夢舟」は、宇宙と地球を往復する次世代有人輸送機です。これまでの「神舟」宇宙船との最大の相違点は、「ロケットによる脱出機能」と「宇宙船単体の救命機能」という従来モデルを刷新し、有人宇宙船システム自体が脱出・救命の二重任務を統合的に担う構造へ進化しました。今回の試験では、「夢舟」の脱出救命サブシステムと関連する大型システムの総合性能評価と、脱出のタイミング、分離制御、脱出弾道閉ループ制御の設計妥当性検証を実施し、脱出飛行パラメーターの取得に成功しました。

説明によると、脱出救命は有人飛行任務における安全を確保するための重要な手段で、緊急な故障が発生した際、宇宙飛行士を乗せた宇宙船の帰還モジュールを危険区域から切り離し、宇宙飛行士の地上への安全な帰還を確保します。「夢舟」有人宇宙船は中国が今後の有人宇宙飛行ミッションに向けて完全に独自で開発した、宇宙と地球を往復する次世代の有人輸送機で、宇宙船自体はモジュール化設計を採用しており、最大7人の宇宙飛行士が搭乗できます。（提供/CRI）