慈母(じぼ)　手中(しゅちゅう)の線(いと)

遊子(ゆうし)　身上(しんじょう)の衣(ころも)

【唐代の詩人・孟郊（もうこう）の「遊子吟（ゆうしぎん）」。現代語訳：慈悲深い母は、旅立つ息子のために糸を手にして着物を縫っています。】

1969年1月、16歳にも満たない習近平氏は陝西省北部の梁家河へ赴き、生産隊に入隊しました。母親の斉心氏は裁縫道具セットを手作りし、そこに赤い系で「娘的心（母の心）」という三文字を縫い込んだのでした。一針一針縫い上げたのは、息子を思う母の思いと母子の深い愛情です。

両親は子どもの最初の先生です。幼い頃、母親の斉心氏は習近平氏を新華書店に連れて行き、宋の時代の武将・岳飛の漫画『岳飛伝』などを買い与え、岳飛の母親が彼の背中に「精忠報国（忠誠を尽くして国に報いる）」という四文字の入れ墨を彫ったという物語を語ってくれました。習総書記は「文字を彫ったら、とても痛いよと私が言ったら、母は、痛いけど、その分、心に深く刻まれるのよと言った。『精忠報国』という四文字は、その頃から今までずっと心に残っている。それは私の生涯の目標でもある」と振り返ったことがあります。

指導的な地位に就いた後、習近平氏は母親と共に過ごす時間が減り、離れている時間が多くなりました。母親は時々彼に手紙を書き、自分に厳しく要求するように言いつけました。彼女は習近平氏に「仕事をしっかり全うしてくれることこそ一番の親孝行だ」と語りました。

優れた家風を受け継いて成長し、人民の中から歩んできた習近平総書記は「我将無我、不負人民（私は我が身を省みず、人民に報いる）」という責任感を持って14億余りの人民を率いてより良い未来を切り開いていきます。（提供/CRI）