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中国の3割超の自動車企業で流動負債が流動資産を上回る状況になっている。香港メディアの香港01が16日に伝えた。
中国の3割超の自動車企業で流動負債が流動資産を上回る状況になっている。香港メディアの香港01が16日に伝えた。
記事によると、中国の上場自動車企業の2024年末時点の財務データで、3分の1を超える企業において流動負債が流動資産を上回っており、深刻な財務状況が浮き彫りとなっている。電気自動車(EV)大手のBYDの運転資金の赤字は1255億元(約2兆5300億円)に達したほか、吉利、蔚来(NIO)、賽力斯(セレス)、北京汽車(BAIC)、江淮汽車(JAC)の5社の赤字の合計は1780億元(約3兆5900億円)に上るという。
中信証券のアナリストは「純流動資産の減少は現金消耗のスピードが加速していることを示しており、これが継続的に減少すれば流動性リスクは高まる」と言及。「現時点の傾向から判断すると、26年には中国の自動車業界が新たな淘汰の段階に入る」とし、「その過程で倒産する企業も出てくるだろう」と予測した。
記事によると、25年第1四半期の中国自動車企業の平均利益率は3.9%で、前年同期より0.7ポイント低下した。ただ、BYDについては改善が見られた。記事は「中国のEV市場で競争が激化する中、いわゆる『内巻(過当な内部競争)』現象が再び注目を集めている」とし、長城汽車の魏建軍(ウェイ・ジエンジュン)董事長(会長)が「一部の自動車企業は時価総額や株価を追求するあまり、産業の安全に脅威を与えている。自動車業界の『恒大』はすでに現れており、ただまだ崩壊していないだけだ」と警告を発したことを伝えた。
また、「最近、複数回にわたる値下げプロモーションを主導しているBYDも、業界内では暗に『自動車版の恒大』と指摘されている」と言及。「他の自動車メーカーもBYDの戦略に追随する形で次々と販売価格を引き下げた結果、業界全体への圧力がさらに高まっている」と伝えた。
記事はこのほか、中国工業情報化部の李楽成(リー・ラーチョン)部長が自動車業界の「内巻」の是正を求め、多くの自動車メーカーがこれに応じて支払い期限を60日以内に短縮することを約束し、サプライヤーの資金繰り負担を軽減し、産業チェーンの上下流の安定を図っているとも伝えている。(翻訳・編集/北田)
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