中国の侵襲式BMIが臨床試験段階に突入

人民網日本語版    2025年6月17日(火) 12時30分

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中国の侵襲式BMIが臨床試験段階に突入した。

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中国科学院脳科学・スマート技術卓越イノベーションセンターはこのほど、復旦大学附属華山病院および関連企業と連携し、侵襲式ブレイン・マシン・インターフェース(BMI)前向き臨床試験を実施した。新華社が伝えた。

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これは中国が米国に次いで、世界で2番目に侵襲式BMI技術の臨床試験段階に進んだ国になったことを示している。


被験者は高圧電流による事故で四肢を切断した男性。3月にこの侵襲式BMIデバイスを埋め込まれて以降、システムは安定的に稼働しており、術後現在まで感染や電極の故障は発生していない。わずか2~3週間の訓練で、被験者は同システムにより将棋やレーシングゲームをプレーできるようになり、健常者のコンピューターのタッチパッド操作に近いレベルに達した。


同センターの趙鄭拓(ジャオ・ジョントゥオ)研究員のチームと李雪(リー・シュエ)氏の研究チームが開発・製造したBMIシステムは、コインほどの大きさの脳インプラントと髪の毛のように細い2本の電極から構成されている。電極はインプラントに接続されており、電極の太さは髪の毛の約100分の1しかない。インプラントの直径は26ミリメートルで、厚さは6ミリメートル未満。


同システムの埋め込みでは頭蓋骨を完全に貫通させる必要がなく、脳の運動皮質上方の頭蓋骨にコインほどの大きさのくぼみを薄く削りデバイスを埋め込んでから、さらにそのくぼみに約5ミリメートルの穿刺孔を開ける。

華山病院のチームは手術前に脳機能イメージング技術を用いて、患者の脳の運動皮質の詳細な「機能マップ」を作成。手術中には高精度ナビゲーションシステムを活用して電極を正確に埋め込んだ。

リアルタイムのオンラインデコーディングはBMIの重要な部分だ。趙氏は、「チームはオンライン学習フレームワークを構築し、神経デコーダの動的最適化を実現した。十数ミリ秒の時間内に、神経信号の特徴抽出、運動意図の解析、制御指令の生成を完了できる」と述べた。

プロジェクトチームは今後、被験者のロボットアームを操作する試みを実施し、その後はさらにロボット犬やエンボディドAIロボットなどの複雑な外部機器の制御に取り組む予定だ。(提供/人民網日本語版・編集/YF)

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