月の土壌で作られた超極細繊維が登場―中国

人民網日本語版    2025年6月17日(火) 14時30分

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第11回中国(上海)国際技術輸出入交易会た「月面土壌原位置製造バサルト繊維モジュール装置」が展示された。

11日に開幕した第11回中国(上海)国際技術輸出入交易会(上交会)には、世界の20近くの国・地域と1000社を超えるテクノロジー企業が参加した。会場の中央展示ブースでは、東華大学の先進繊維材料国家重点実験室が独自に開発した「月面土壌原位置製造バサルト繊維モジュール装置」が展示された。中国青年報が伝えた。

東華大学教授で博士課程指導教員を務める同実験室のメンバーである汪慶衛(ワン・チンウェイ)氏は、「当大学の朱美芳院士、成艶華氏、汪慶衛氏らのチームは月探査機『嫦娥5号』が持ち帰った実際の月の土壌500ミリグラムを入手。その成分と特性を基に模擬月面土壌を自作し、1400〜1500℃の高温溶解と真空牽引技術を用いて、直径わずか10〜20マイクロメートル(人間の髪の毛の約5分の1〜6分の1)の超極細繊維を作り出すことに成功した。さらに、月面での利用を想定し、研究チームは深宇宙環境に適応可能な月面土壌繊維自動作製装置を自ら開発。これにより、無人・真空・低重力という月面環境に対応できるようになった」と説明した。

この開発過程で東華大学は三つの「初」を達成したことが分かった。まず、エネルギー利用の面で、月面に豊富な太陽エネルギーを活用し、世界で初めて直流電力の特性を用いて模擬月面土壌繊維を作製した。次に、世界で初めて真空環境下での繊維引き伸ばしを実現。この作業の難点は、装置材料の選定や高温溶融物の溶融・伝熱に未知の状況が存在することだった。最後に、月面土壌繊維の自動成形も世界初の試みであり、装置には自動牽引機構が備えられ、温度・溶融体の粘度や牽引速度などを精密に制御することで、月面土壌繊維の自動成形を可能にしている。(提供/人民網日本語版・編集/ES)

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