中国のアートトイブランド「POPMART（ポップマート）」が打ち出したキャラクターグッズ「LABUBU（ラブブ）」が世界中で大ブレークしている。

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ポップマートは4月にラブブシリーズのバージョン3．0を実店舗で発売。世界各地で長蛇の列ができるなど、大人気となった。また、ポップマートの公式アプリは米アップルのAppStore無料ショッピングアプリのダウンロードランキングで初めて1位に立った。

人気ポップスターのリアーナや元サッカー・イングランド代表のベッカムといった有名人が次々とソーシャルメディアにラブブに関する投稿をしたことで、そのブームはさらにヒートアップ。バッグチャームにできるデザインにしたことで、家の中に飾る単なるブラインドボックス入り商品だったラブブをバッグにつけて外に出かける人が急増し、話題を集めるようになっている。

ごくまれにレア版が入っているブラインドボックスのランダム性も相まって、ラブブの価格は高騰していき、定価の3倍以上で転売されているラブブのブラインドボックスも少なくない。

世界に1体しかないミントグリーンのラブブが10日にオークションハウス「永楽国際拍売」のオークションに出品され、108万元（約2160万円）で落札された。その高さは131センチで、材質はPVC、「世界に1体しか存在しない作品」と説明されている。

それがきっかけとなり、ラブブは中国のネット上で瞬く間に話題をさらい、ソーシャルメディアにおけるホットな話題となった。

では、ラブブがそれほど人気となっているのはなぜなのだろうか？

決算報告によると、ポップマートの2024年の売上高は前年比106．9％増の130億4000万元（約2608億円）に達した。主な成長ポイントは海外業務で、売上高は前月比375．2％増に激増。売上高全体に占める割合は23会計年度の16．9％から38．9％に上昇した。

ポップマートの創業者・王寧（ワン・ニン）氏は24年業績報告会で、「ラブブが大ヒットしたのは、主に当社がロトキャストという製法で作った縫いぐるみのジャンルを設けているから」と説明した。決算報告によると、24年のポップマートの縫いぐるみ系の商品の売上高は前年比で1289％増と激増した。

24年初めから現在に至るまで、ポップマートの株価は11倍以上に上昇している。11日、王氏の保有資産は224億ドルに達し、世界の長者番付トップ100に入る富豪になった。

中国の今年1～5月の物品貿易の輸出入総額は前年同期比2．5％増の17兆9400億元（約358兆8000億円）に達した。世界の経済・貿易環境が複雑で、絶えず変化している中で、これほど素晴らしい数字を残したことは注目に値する。安定して増加しているそのデータの中でも、玩具産業の貢献を見逃してはならず、メード・イン・チャイナからクリエート・イン・チャイナへのモデル転換の縮図となっている。

ラブブが世界のアートトイ界で一世を風靡しており、このブサかわのモンスターがビジネスにおける奇跡を起こし、爆発的人気となる中国のオリジナルIPが続々と誕生する胸の躍るような動向を反映している。アートトイからアニメ、文化クリエーティブからテクノロジーに至るまで、中国のクリエーティビティーが現在、未曾有の速度で世界に広がり、その舞台で輝きを放っている。（提供/人民網日本語版・編集/KN）