中国が原子力発電所の商用炉で「イットリウム90」の量産に成功―香港メディア

Record China    2025年6月16日(月) 18時0分

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15日、香港メディア・香港01は、中国が肝臓の腫瘍治療に用いることのできる放射性同位元素「イットリウム90」の量産に成功したと報じた。

2025年6月15日、香港メディア・香港01は、中国が肝臓の腫瘍治療に用いることのできる放射性同位元素「イットリウム90」の量産に成功したと報じた。

記事は、中国の国有企業である中国核工業集団がこのほど、浙江省嘉興市にある秦山原子力発電所で商用の原子炉からイットリウム90を生産する技術を獲得し、量産化を実現したことを明らかにしたと伝えた。

記事によると、同社が成功したのはイットリウム89を原子炉で中性子照射することによってイットリウム90ガラス微小球を製造する技術。イットリウム90ガラス微小球はベータ線を放出する放射性同位体医薬品であり、血管内カテーテルを通じて肝動脈に送り込むことで肝臓腫瘍のターゲット治療を行うことができる。切開などを必要としないことから、低侵襲な治療技術として注目されている。量産化を実現したイットリウム90は今後分析作業や重要指標の検査を経て合格した後、実用段階に入るという。

記事は、同発電所による今回のブレークスルーは、中国における商用炉でのイットリウム90放射線照射生産の技術的な空白を埋めるものだと紹介。特商用重水炉型原発である同原発は安定した運転が保障されており、イットリウム90の生産でも規模、経済性といった点で独自の優位性を持っているとする同発電所エンジニアによる話を紹介した。(編集・翻訳/川尻

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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