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日中戦争が終結して今年で80年。遼寧省档案館(公文書館)は所蔵する満州事変や盧溝橋事件に関連した南満州鉄道株式会社(満鉄)の資料目録1200件余りを対外公開した。写真は公文書館。
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日本と中国の戦争が終結して今年で80年。中国メディアは遼寧省档案館(公文書館)が所蔵する九一八事変(1931年の満州事変)や七七事変(1937年の盧溝橋事件)に関連した「南満州鉄道株式会社(満鉄)」の資料目録1200件余りを9日、正式に対外公開した、と伝えた。
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満鉄は日本が日露戦争に勝利した後、1906年に設立された半官半民企業。前年に締結されたポーツマス条約に基づき、東清鉄道南満洲支線(長春・旅順間鉄道)やその支線がロシアから日本に譲渡されたことに伴い、鉄道事業や付属事業を経営するのが目的で、日本の中国東北部経営で重要な位置を占めた企業へと発展した。
満鉄は撫順炭鉱や煙台炭鉱も併せて経営し、各鉄道駅前などに設定された鉄道付属地(満鉄付属)において都市経営と一般行政(土木・教育・衛生)を担うなど広範囲にわたる事業を展開。最盛期には当時の日本の国家予算の半分規模の資本金、80余りの関連企業を持つ一大コンツェルンとなり、鉄道総延長は1万キロ、社員数は40万人を擁した。
日本の敗戦後は1945年9月に受け皿となる中華民国・ソ連の合弁経営主体「中国長春鉄路公司」が発足。中華人民共和国成立後の1952年から1955年にかけて、中国側に引き渡された
中国網は満鉄について「日本の対中侵略戦争において重要な役割を担った」と指摘。「東北の経済の命脈を掌握して鉱物資源を略奪し、各種情報を収集するなど、日本侵略の急先鋒として日本の対中侵略戦争全体においてゆがみがたい責任を負っている」とした。
続いて「遼寧省档案館が大量の満鉄資料を研究した結果、九一八事変、七七事変、南京大虐殺などの日本の対中侵略に関する重大事件のほとんどが満鉄と密接に関連していることが判明」と報道。「今回公開された資料目録には主に満鉄の中国での情報収集、親日勢力の育成、侵略戦争への資金提供、軍事活動への参加、侵略美化のプロパガンダなどが含まれている」と述べた。
さらに「満鉄資料は中国東北における約40年間の日本対中侵略戦争で満鉄が犯した数々の犯罪を記録するとともに、中国人民が固く団結し共に日本帝国主義の侵略に反撃した様子を伝える大量の歴史的記録を残している」と言及。「今年は中国人民抗日戦争および世界反ファシズム戦争勝利80周年に当たる。遼寧省档案館がこれらの満鉄資料を整理・公開したのは歴史的資料によって長くたくらんでいた対中侵略戦争を日本が発動した内幕をさらけ出し、中華民族の勇敢な抗戦の壮挙を掲揚するためだ」と強調した。(編集/日向)
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