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中国メディアの参考消息によると、香港英字メディアのサウスチャイナ・モーニング・ポストはこのほど、ハンガリーが欧州進出を目指す中国企業を引き付けているとする記事を掲載した。写真はハンガリー。
中国メディアの参考消息によると、香港英字メディアのサウスチャイナ・モーニング・ポストはこのほど、ハンガリーが欧州進出を目指す中国企業を引き付けているとする記事を掲載した。
記事によると、ハンガリーはここ数年、欧州大陸の主要経済国を抑え、欧州に工場を設立しようとする中国企業にとって頼りになる投資先となっている。ドイツのメルカトル中国研究所と米調査会社ロジウム・グループのまとめによると、昨年、中国の欧州への外国直接投資の30%超に相当する31億ユーロ(約5115億円)がハンガリーに向けられ、フランス、ドイツ、英国への投資総額を上回った。
投資の大半はバッテリーと電気自動車(EV)部門に集中している。中国企業は欧州市場への進出と欧州連合(EU)の新たな高関税の回避を目指し、生産の現地化を急いでいる。
中国が昨年、欧州で実施した五大投資プロジェクトのうち四つがハンガリーでのバッテリーまたはEVプロジェクトだった。
ハンガリーで事業展開する中国企業の関係者によると、ハンガリーがこれらのプロジェクト誘致に成功したのはさまざま要因が重なった結果で、両国政府間の緊密な関係もその一因だが、それ以上にハンガリーの手厚い補助金や競争力のある労働コスト、優れたインフラが重要な役割を果たしている。
ハンガリーの賃金水準は西欧諸国と比べてはるかに低く、平均的な労働コストはドイツの3分の1にすぎない。しかし、東欧の多くの国とは異なり、ハンガリーには適切なインフラと中国に友好的な政府が存在する。ドイツの自動車産業との数十年にわたる協力関係により、強力な自動車生産の基盤を有し、欧州市場への参入を目指す中国のEV企業にとって理想的な投資先となっている。投資インセンティブの提供に関しても非常に寛大だ。
アナリストによると、ハンガリーはここ数年、中国および中国人投資家に対してさらに友好的になっており、EUとの関係悪化が事実上、両国の関係を接近させている。
ハンガリーの強権的なオルバン・ビクトル首相は、2015年に中国の巨大経済圏構想「一帯一路」に参加して以来、中国に対してレッドカーペットを敷き詰めてきた。アナリストによると、ハンガリーは当初、中国との強固な関係を維持しようとしていただけだったが、近年ではEU内で、中国に対する関税やあらゆる種類の制裁に一貫して反対するなど、中国の利益を守るためにますます尽力している。
マッキンゼーは中国からの投資が海外市場へ流入する状況を「不可逆的な傾向」と表現した。ハンガリーの投資家層は今後数年間で、少数の主要なメガプロジェクトからより広範な企業グループへと拡大し続けると予想されている。
中国南部のあるEV部品メーカーのオーナーは「ハンガリーには潜在的な顧客が集中しているため、同国に工場を建設することを検討している」とし、「最終的な決定を下す前に、同国の自動車部品業界における顧客基盤について調査するつもりだ」と語る。(翻訳・編集/柳川)
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