1000年以上の歴史を誇る石像と黄金色に染まった麦畑の「競演」が話題に―中国

人民網日本語版    2025年6月11日(水) 21時30分

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収穫期を迎えて黄金色に染まった麦畑の中に立っている多くの石像が独特な景観を作り出し、中国のネット上で大きな話題となっている。

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河南省鄭州市管轄下の鞏義市には北宋(960-1127年)時代の皇帝陵墓「宋陵」がある。そして収穫期を迎えて黄金色に染まった麦畑の中に立っている多くの石像が独特な景観を作り出し、中国のネット上で大きな話題となっている。

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鞏義市の「宋陵」は中国に現存する保存状態が優れた古代陵墓石造群の一つで、「石の彫刻の屋外博物館」と称されている。


麦畑に1000以上立ち続ける石像をどのように保護するか

鞏義市文化博物事業センターの徐馨(シュー・シン)副センター長によると、「宋陵」には北宋時代の皇帝7人と后妃、家族・親族が埋葬されている。そして、今でも石の彫刻が1027点現存している。陵墓前にある人や動物の石像は「石像生」と呼ばれている。そのうち、永裕陵と永泰陵付近の麦畑が最も人気の観光スポットとなっている。

「石の彫刻の屋外博物館」について、多くのネットユーザーが、破壊されることを心配して、「ガラスケースに入れてあげて」との声を寄せている。

永昌陵内に立つ大耳の将軍像

徐副センター長は、「当市は20年近く前から陵墓の各場所に専用の保護ステーションを設置しており、文化財保護を専門とする職員122人が24時間体制で見守っている。定期的に石像のメンテナンスを行っているほか、一部のエリアではテクノロジーを駆使した保護プロジェクトを実施して、文化財保護業務を全力で実施している」と説明した。

また、「ガラスケースに入れると、文化財がサウナの中にいるような状態になって、破損が加速するし、石像の持つ王者としての風格を失ってしまう」とし、「宋陵の石像と麦畑が競演する独特の景観は、過去と現在の生き生きとした対話だ」との見方を示した。


毎年、麦の収穫期を迎えると、コンバインで収穫作業が行われるが、農機が石像と接触することないよう作業員が誘導している。石像の周りの小麦については、作業員が手作業で収穫し、文化財を保護しているという。


「麦畑の見張り役」と呼ばれている石像は、鞏義市の街中や公園、村、野原、丘にも散在しており、どの「石像生」も独特な特徴を備えている。

永泰陵内に立つゾウの石像

永熙陵内に立つ羊の石像

収穫期を迎えているため、宋陵と麦畑が競演する景観は間もなく見納めとなる。徐副センター長によると、今後はコーリャンやトウモロコシが栽培され、9月と10月になると「見頃」を迎えるため、今回見逃した観光客はまたその頃に無料で観光できるという。(提供/人民網日本語版・編集/KN)

頭が羊で体が鳥の形をした動物のレリーフ

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