中国の科学者、宇宙最強の磁石星「マグネター」の爆発現象の謎を解明

CRI online    2025年6月11日(水) 14時50分

拡大

中国の科学者が宇宙最強の磁石星「マグネター」の爆発現象の謎を解明しました。写真は研究論文に記載されたマグネターの爆発現象の説明図。

中国科学院雲南天文台の研究チームはこのほど、太陽のコロナ質量放出のCME理論を初めて宇宙で最強の磁石星と言われる特異な「マグネター」環境にまで広げ、マグネターが短時間で質量を大量放出する爆発現象の臨界条件を見出しました。関連する研究論文はこのほど、天体物理学専門誌の「王立天文学会月報(MNRAS)」に掲載されました。

マグネターとは、非常に強い磁場持つ中性子星で、その磁場強度は一般的な冷蔵庫用磁石の10兆倍を超えます。爆発的にエネルギーを放出すれば、エネルギーは所属する島宇宙(銀河系)全体を照射するほどの規模になり、宇宙で最も「恐ろしい」天体の一つとされています。

同論文の筆頭著者である中国科学院雲南天文台の蒙盈博士によれば、同研究チームがモデル化計算を行ったところ、マグネターが磁気フラックスロープ(ねじれてロープのようになった磁力線の束)に及ぼす重力と磁力の比率が0.48未満になると、磁気フラックスロープは極限まで圧縮されたバネが突然束縛から解放されたように、猛烈に弾き出されると解明されました。

人類は現在までに宇宙でおよそ30個余りのマグネターを発見しましたが、マグネターの爆発現象は観測されたのが3回のみと、極めて珍しい現象です。蒙博士によると、この現象では磁気フラックスロープが圧縮された際に蓄積されたエネルギーが急速に放出され、激烈な爆発現象が発生します。蒙博士らが解明した臨界条件は、ごく少数のマグネターだけが大規模な爆発現象を起こす理由を説明するもので、同研究は宇宙で最も強力な磁場におけるエネルギー放出の理解に斬新な視野を提供するだけでなく、マグネターで大規模な爆発現象が発生する判断基準の確立、つまり「臨界条件に到達する鍵」を提供し、将来はその他の天体の磁場爆発の過程を解明することに活用できる可能性があるとのことです。(提供/CRI

※本記事はニュース提供社の記事であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。すべてのコンテンツの著作権は、ニュース提供社に帰属します。

この記事のコメントを見る

noteに華流エンタメ情報を配信中!詳しくはこちら


   

we`re

RecordChina

お問い合わせ

Record China・記事へのご意見・お問い合わせはこちら

お問い合わせ

業務提携

Record Chinaへの業務提携に関するお問い合わせはこちら

業務提携