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9日、騰訊網に、中国で青少年抑うつ症患者の治療開始が遅れている現状が明らかになったとする文章が掲載された。資料写真。
2025年6月9日、騰訊網に、中国で青少年抑うつ症患者の治療開始が遅れている現状が明らかになったとする文章が掲載された。
文章は、中国において青少年期の抑うつ症患者の半数以上で治療開始が遅れる現状が、中国科学院心理研究所などが発表した「心理健康青書」で明らかになったと紹介。親の認知不足や社会的なサポート体制の未熟さが背景にあり、早期介入の重要性が浮き彫りになったと伝えた。
そして、中程度の抑うつ症と診断された中学生男子の母親が、息子の様子の変化を「思春期の反抗」「学習ストレス」と誤って認識し、情緒的な問題の訴えを3回無視していた事例を挙げ、4回以上助けを求めてからようやく医療機関を受診させる保護者が約3割に上ったとの調査結果を紹介。抑うつの否定、治療開始の遅延、症状の悪化という悪循環が生じていると指摘した。
また、子どもの異常に保護者が気づいても、適切な心理ケアの知識が不足していること、適格な精神科医が不足していること、質の高い正規の心理カウンセラーも足りていないことも、精神を病んだ青少年に適時に適切な治療を受けさせることができない要因になっているとした。
さらに、抑うつ病の診断を受けた青少年とその家族は、学校や社会との連携が不足していることにより孤立に陥りがちだとも指摘。十分なメンタルヘルス教育やグループカウンセリングを実施している学校は全体のわずか3割、定期的なメンタルヘルス診断を実施している学校も全体の半数以下だとしたほか、社会からのサポートを得られる少なく、経済的負担と心理的負担が重なって保護者自身も抑うつ傾向になりがちだと伝えている。
その上で、「心理健康青書」が青少年抑うつ症患者の支援に当たって家、学校、社会が一体となって取り組む必要性を指摘しており、学校は柔軟な欠席、休学、復学制度を導入すること、社会は治療・回復期をサポートするチームの提供や多様なリハビリ支援サービスの充実といったことを推進していくべきだと提言したことを紹介した。(編集・翻訳/川尻)
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