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29日、台湾メディアのJUSKYは、日本のアニメ「九龍ジェネリックロマンス」のストーリーと必見ポイントについて紹介した記事を掲載した。写真は九龍ジェネリックロマンス。
2025年5月29日、台湾メディアのJUSKYは、日本のアニメ「九龍ジェネリックロマンス」のストーリーと必見ポイントについて紹介した記事を掲載した。
記事はまず、「Netflixで配信中の『九龍ジェネリックロマンス』は、眉月じゅん氏の漫画が原作のアニメ作品だ。物語の舞台は、現実と虚構、ノスタルジーと未来が交錯する奇妙な空間・九龍城砦。まるで東洋の魔窟のような都市景観の中で、一見日常的な恋愛ドラマが展開されるが、実際にはサイバーパンク的な設定や、アイデンティティーの錯誤をめぐるサスペンス的な要素が内包されており、恋愛の幸福感と物語に潜む不安や違和感の狭間で視聴者を揺さぶる構造となっている」と説明した。
続けて、「ヒロイン・鯨井令子(くじらいれいこ)は不動産会社・旺来地產公司に務める営業担当で、方向音痴ながらもこの都市のリズムに懸命に順応しようとする。一方、先輩社員の工藤発(くどうはじめ)は対照的な人物。彼は決まった生活を好み、この混沌とした都市を永遠のノスタルジーの器として捉えている。この異なる2人が出会うことで、時間、記憶、自己認識をめぐる恋愛物語が紡がれていく」と述べた。
記事は、「物語が進行するにつれて、ストーリーの基調は次第に暗くなっていく。九龍城砦は単なる背景ではなく、ほとんど物語の『中核』を成す存在として機能し始める。令子が自分に過去の記憶がないことに気づき、さらに撮った覚えのない自らの写真を目にしたことで、視聴者は『自己』と『記憶』に関する疑念へと引き込まれていく。果たして彼女は本物の鯨井なのか、それともクローンなのか。これらの設定が、同作を単なる恋愛作品から哲学的な領域へと昇華させている」と論じた。
また、「変化を拒む工藤と、未知を探し続ける鯨井の感情は、ある種の運命的分岐点へと向かっていく。この恋は都市の崩壊によってようやく完成されるものなのか、物語の全貌はまだ明かされていないが、その問いかけはすでに十分に示唆に富んでいる。同作は、ノスタルジーと混沌に満ちた都市を舞台に、不安定ながらもリアルな感情の軌跡が描き出されており、細部にまで伏線が張り巡らされている点が特筆するに値する」と評した。
その上で、「『九龍ジェネリックロマンス』は『過去と現在がズレが生じた時、愛する相手は果たして同じ人物と言えるのか』という恋愛において最も困難な命題を問い掛けている。現実とノスタルジーが交錯する物語の中で、作者は、東洋的なディストピアにおける独自の解答を提示している。香港風のロマンスや哲学的な恋愛物語に興味がある人は決して見逃すことのできない作品だ」と勧めた。(翻訳・編集/岩田)
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