台湾メディアの三立新聞網は2日、中国のECサイトで「毒おもちゃ」が販売されており、誤って口にすると命の危険もあると伝えた。

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記事は、中国メディアの報道を引用し、中国ECサイトで販売されている「スライム（ねばねばした感触を楽しむおもちゃ）」を検査機関に依頼して調べたところ、20製品中14製品でホウ素の溶出量が基準値を超過していたと伝えた。ホウ素化合物であるホウ砂はスライムを作る際の材料として広く用いられている。

中国国家市場監督管理総局などが2020年11月に発表したガイドラインでは、液体または粘性のおもちゃの材料におけるホウ素の溶出量は1キログラム当たり300ミリグラム未満が基準として推奨されている。欧州連合（EU）の玩具安全基準でも同300ミリグラムを超えてはならないと定められているという。

ところが、今回の検査の結果、300ミリグラムを超えたものが20製品中14製品あり、特に2製品についてはそれぞれ1590ミリグラムと1510ミリグラムという非常に高い数値が出た。これは基準値の実に5倍以上に上る。

検査を行った上海紡織集団検測標準有限公司の担当者は「ホウ砂を過剰に摂取すると、子どもの消化器官を刺激し、吐き気や嘔吐（おうと）を引き起こす恐れがある。長期的な接触によって肝臓や腎臓の機能に影響を及ぼし、正常な発育にも影響する可能性もある」と指摘した。

また、「大人でもホウ砂を1～3グラム摂取すると中毒を起こす可能性があり、15～20グラムで死に至る危険もある。児童であれば5グラム、乳児の場合2～3グラム程度の誤飲で死に至ることがある」としたほか、「傷口から吸収されることで体内に蓄積し、慢性中毒を引き起こすリスクもある」と注意を呼び掛けている。（翻訳・編集/北田）