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「お天道様頼り」だったコーヒー栽培をテクノロジーがバックアップするようになっている。
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雲南省保山市潞江壩にあるスマートコーヒー農園を取材したところ、コーヒーの木々の間に設置されている白いモニタリング設備が土壌の湿度や気温といったデータを収集していた。コーヒー農家はスマホのアプリを通して、農園の状況をリアルタイムでチェックすることができる。このように、「お天道様頼り」だったコーヒー栽培を、テクノロジーがバックアップするようになっている。
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中国最大のコーヒーの産地である雲南省における栽培面積と生産量は中国全体の98%以上を占めている。雲南省の主なコーヒーの産地の一つである保山市潞江鎮は、高品質のアラビカ種のコーヒーを生産していることで有名だ。しかし、山地が多く、栽培の環境は複雑で、粗放的な管理しかできないというのが長年、コーヒー農家の悩みの種となってきた。
こうした現状を変えるべく、同農園は中国移動(チャイナモバイル)雲南公司(雲南移動)が浙江理工大学、保山学院といった大学と共同で研究開発した「雲智農鏈」プラットフォームを導入し、コーヒー栽培のデジタル化へのモデル転換にチャレンジするようになった。
スマートコーヒー農園の責任者・楊江春(ヤン・ジアンチュン)さんは、「コーヒーは成長段階によって必要な栄養が異なる。このシステムはコーヒー生長モデルや5分おきに更新されるリアルタイムのデータに基づいて、散布する水や肥料のプランを制定し、コーヒーの品質を一定に保つことを可能にしているのと同時に、人件費の大幅な削減を可能にしている」という。
病虫害防除の面を見ても、このプラットフォームは高い性能を誇る。コーヒーノキ葉さび病はコーヒーの生産に甚大な被害を与える病気で、従来の方法ではうまく防除するのが難しかった。一方、スマートシステムの場合、コーヒーの木に葉さび病が発生するリスクを検知すると、自動でドローンを飛ばし、AI画像認識技術を通して、病害の有無を分析し、事前にそれを予防することができる。
デジタル化へのモデル転換は実益をもたらしている。楊さんによると、スマートシステム導入後、農園のコーヒーの1ムー(約6.7アール)当たりの生産量が約20%増え、スペシャルティーコーヒーの割合は70%未満から85%以上に高まった。さらに、的確な管理により、コーヒーの生長周期が4~5年か3年前後に短縮し、1ムー当たりの管理コストが約1000元(約2万円)低減したという。(提供/人民網日本語版・編集/KN)
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