日本アニメの頂点「AKIRA」が台湾で再上映、神作と称される理由とは?―台湾メディア

Record China    2025年6月1日(日) 22時0分

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27日、米男性ファッション誌「GQ」の台湾版は、日本のアニメ映画「AKIRA(アキラ)」が台湾で6月24日より再上映されるとし、同作が「神作」と称される理由を紹介した。写真はAKIRA。

2025年5月27日、米男性ファッション誌「GQ」の台湾版は、台湾で6月24日より再上映される日本のアニメ映画「AKIRA(アキラ)」が「神作」と称される理由を紹介した。

記事はまず、「日本アニメの頂点に君臨する神作『AKIRA』が、6月24日に再び台湾のスクリーンに帰ってくる。同作は、原作者・大友克洋氏によって世界に衝撃を与えた作品であり、公開から数十年が経過した今なお、あらゆる世代に深い影響を与え続けている。ぜひ劇場でその真価を体感してほしい」と述べた。

物語の舞台は1988年7月。東京で突如大爆発が発生し、これが第3次世界大戦の引き金となる。そしてそれから31年後の2019年、東京湾に再建された巨大都市・ネオ東京は混沌とした状態にあり、まるで堕落し腐敗した終末の廃墟のようになっていた。繁栄と崩壊が共存するこの時代、政府への信頼を失った人々は、強大な超能力を持つ『AKIRA』による再生と救済を求める。

ある夜、バイクチームのリーダー金田とその友人・鉄雄は、超能力を持つ少年と接触。鉄雄は重傷を負い、軍によって拉致される。金田は政府の陰謀に巻き込まれながらも鉄雄を救出すべく軍に潜入。一方で、鉄雄の中に眠っていた超能力が目覚め、次第に制御不能な状態へと陥っていく。そして、31年前の大災厄の真相がついに明らかになる。

記事は、「大友氏は、日本を代表する漫画家・映画監督である。彼の作品は主にSFを主題とし、優れたストーリーに加え、その卓越した画風は当時としては極めて革新的であった。特に斬新な視点から描かれる複雑な構図は多くの人々を魅了し、『AKIRA』によって彼の名は日本国内にとどまらず、いわゆる『日本アニメ』」を世界に広めた先駆者となった。その功績は国内外で高く評価されており、日本政府からは学術、芸術、スポーツ、科学技術などの分野で優れた業績を挙げた人物に授与される『紫綬褒章』、フランス政府からは芸術に貢献した人物に授与される『芸術文化勲章』を受章している」と述べた。

続けて、「『AKIRA』は1988年に公開され、総勢1300人を超えるスタッフによって制作された。総作画枚数は15万枚、使用色数は327種にも及び、制作費は驚異の10億円に達した。同作は大友氏の独特で唯一無二の作風に加え、アニメ史における革新的存在としてサイバーパンクジャンルの先駆けと位置付けられた。その結果、新たなアニメの潮流を生み出し、日本の国際的評価を大きく高め、世界を熱狂させた。後の作品『攻殻機動隊』、『マトリックス』、『ダークナイト』、『インセプション』、『アンブレラ・アカデミー』、『ストレンジャー・シングス 未知の世界』などにも『AKIRA』の影響が色濃く見受けられる」と説明した。

さらに、「『AKIRA』は多方面から高く評価され、多くの栄誉あるランキングで上位に名を連ねている。例えば、英誌・エンパイアでは『史上最高の映画500本』に選出され、英誌・タイムアウトでは『ベストアニメ50本』、英誌TotalFilm(電子版)では『アニメ映画ベスト75本』に選ばれており、いずれのランキングでもハリウッドの名作アニメをも上回る評価を獲得している」と言及した。

また、「『AKIRA』を見ていない人でも『2020年の東京オリンピックが中止された』と予言したことで話題になったのを耳にしたことがあるだろう。劇中では20年に東京オリンピックの開催が予定されていたが、開幕直前に中止となる展開が描かれている。そして現実でも、20年の東京オリンピックは新型コロナウイルスの流行により延期された。この奇妙な一致によって、当時多くの話題を呼び、『AKIRA』は再び注目を集めることとなった」とした。

そして、「これほどまでに高く評価された『AKIRA』が、ハリウッドで実写化の候補となるのは必然であった。実写化権が売却された後、『ワイルド・スピード』シリーズのジャスティン・リン監督や、『オッペンハイマー』のクリストファー・ノーラン監督などが監督候補に挙がり、キアヌ・リーブスの主演もうわさされたが、いずれも実現には至らなかった」と説明。一方で、「最近になって実写化に再び希望の光が差し込んでいる」とし、今年4月、制作プロデューサーがインタビューにて実写化の進捗を問われた際「今言えることはないけど、2〜3カ月以内にアップデートがあると思うよ。期待していてほしい」と述べ、ファンに大きな期待を抱かせたことを伝えている。(翻訳・編集/岩田)

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