日本のマンションに隠された防災の「仕掛け」―中国メディア

Record China    2025年6月1日(日) 8時0分

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中国メディアの環球時報は23日、「日本のマンションに隠された防災の仕掛け」と題する日本在住の特約記者による記事を掲載した。

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中国メディアの環球時報は23日、「日本のマンションに隠された防災の仕掛け」と題する日本在住の特約記者による記事を掲載した。

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記事は、今年に入り、今後30年以内に南海トラフ大地震が発生する確率が引き上げられ、最悪の被害想定では29万8000人が死亡、235万棟の建物が全壊または消失し、経済的損失は292兆円に達すると試算されていることを紹介した。

その上で、「日本は火山が多く、地震も頻発する国であるため、今回の予想確率の引き上げがなくても、国民の防災意識は常に高く保たれている」と言及。「日本人は子どもから大人まで何度も防災訓練を経験し、それぞれが自分の安全に責任を持つことが求められる。たとえば、各家庭には防災用の持ち出し袋が必ず備えられている。郷に入っては郷に従えで、私の家にも備えてある」と紹介した。

また、学校、企業、公共施設でもそれぞれに階防災用品が備蓄されているほか、多くのマンションでも住人の安全確保のため十分な物品が備えられていると説明。「私が住むマンションでは各階に『防災用品』と書かれた大きな箱が設置されていて、ヘルメットや非常用ライトなどが収納されており、非常時にはその階の住人が使用できるようになっている」と解説した。

さらに、「知人のマンションのエレベーターの隅には三角形の小さな椅子が置かれているのを見つけた」とし、これが実はエレベーター内の防災用品収納ボックスになっていると紹介。「見た目は小さいが内容は充実している」とし、ペットボトルの水、紙コップ、LEDライト、簡易トイレ、トイレットペーパー、ポケットティッシュ、消臭スプレー、アルミ製ブランケット、吸盤式クリップ、冷却シート、防災用ビスケット、ホイッスルなどが入っていることを説明した。


記事は、「地震などの突発的な災害が発生すれば、エレベーターは停止し、長時間閉じ込められる可能性がある」とし、「いざという時に備えた対策があるというのは、やはり安心できるものである」と評した。

また、「物資を有効に使えるよう、簡易トイレには写真と説明付きで使用方法が詳しく記載されている。アルミ製ブランケットは軽くて薄いが体温を保つことができるほか、吸盤式クリップと組み合わせて固定すれば(簡易トイレで用を足すための)三角形のスペースを作ることができる。消臭剤は、もちろん狭い空間での臭いや(他人と乗り合わせていた場合の)気まずさを軽減するためのものである」と解説した。

そして、友人の「エレベーター内で見かけた時、中にこんな仕掛けがあるとは思っていなかった」との言葉を紹介しつつ、「こうした防災設備があるエレベーターには必ず説明を掲示すべき」「外国人が理解できるように英語版も用意すべき」と提言。ほかにも、ロビーに置かれたソファーの下のスペースに防災用品が収納されているマンションや、ロビーに展示するような形で防災用品をガラスケースに入れて並べているマンションがあることに触れつつ、「防災用品は常に私たちに『災害はいつでも起こり得る』と警告している。常に安全意識を保つことが求められている」と結んだ。(翻訳・編集/北田

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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