拡大
中国でヘルシーなドリンクがブームになっている。
ミルクティーショップのドリンクメニューにケールやゴーヤ、アボカドといった野菜を使ったドリンクが加わり、調理場でこうした野菜をカットする音が響くなど、今年の夏のティードリンク市場は「緑色」に染まっている。中国の若者は野菜系のドリンクを飲み、暑い夏を乗り切ろうとしている。中国新聞網が伝えた。
チアシードにケールやリンゴ、マスカット、レモンを組み合わせたドリンクを飲むと、「ケールフィットネスビューティードリンク」を初めて飲んだ時のことを思い出すと話す劉鶴然(リウ・ホーラン)さん(22)は、「ゲテモノ料理のようで、ドリンクというよりも野菜・フルーツサラダのようだと思った」と話す。
こうしたドリンクのカロリーがナシ1個よりも少ないことを知った劉さんは「それならいけると思った。飲んでみると、とても爽やかな味で、リンゴの味が強い。ケールも入っているので、とてもヘルシー。食事代わりに何回もリピート購入している」という。
「野菜を飲む」のがブームになったのは24年のパリ五輪期間中で、ミルクティーショップ・喜茶(HEYTEA)とスポーツブランド「安踏(ANTA)」のコラボ商品「チャンピオンフィットネスビューティードリンク」が火付け役となった。同ドリンクは発売初月に350万本売れた。五輪が終わると、「喜茶」はそれを「ケールフィットネスビューティードリンク」という名前に変えて、ゴーヤ入りの「体の熱やのぼせを取り除くフィットネスビューティードリンク」、ハスの葉入りの「油分を取り除くフィットネスビューティードリンク」といったスーパーフードと組み合わせたドリンクを立て続けに打ち出した。また、茶百道(Cha Panda)や楽楽茶(LALACHA)といった他のティードリンクブランドも、ヘルシーをコンセプトにした特色あるドリンクを続々と打ち出している。
「ミルクティーの大ファン」という周暁芸(ジョウ・シャオイー)さんは、「以前はみんないろいろなトッピング入りの食感豊かなミルクティーを好んでいたが、今はすっきり爽やか系のドリンクを好むようになった。ミルクティーを飲む時に一番気になるのは糖分やカロリーが高いことだが、今はティードリンクブランドが『無糖純茶』や『無調整牛乳』などを選ぶことができるようにしてくれているほか、ヘルシーな野菜やフルーツのドリンク、中医薬ヘルスケアミルクティーなども打ち出している。そうすることで、ドリンクブランドは『ミルクティーはカロリーが高い』というレッテルを剥がそうとしているみたいだ」と話す。
調査会社・艾媒諮詢(iiMedia Research)が発表した「2024-25年新中国スタイルティードリンク業界の発展の現状と消費動向調査分析報告」によると、新スタイルのティードリンク購入者が「今後、その購入意欲を下げる可能性がある」主な理由として挙げた要因は、「体に悪いと感じる(42.9%)」、「太りたくない(34.7%)」だった。そのため、多くのティードリンクブランドがヘルシーやヘルスケアなどに舵を切り、24年の年次報告書ではグリーン・ヘルシーというコンセプトを堅持し、ティードリンクのヘルシー化を続けることを強調している。
この点について河北省の中国人民解放軍白求恩国際和平病院・健康医学科の劉艶(リウ・イエン)主任は、「栄養学の観点から見ると、ケールは低カロリーで食物繊維が豊富なため、ある程度ダイエットの助けになる。ただ、味が苦いため、口当たりをよくするために、ティードリンクショップがカロリーの高い材料や砂糖を加えると、ケール系のドリンクでもダイエット効果は期待できない」と指摘する。
そして、「若者が『野菜を飲む』風潮の背後では、健康的なダイエットに対する認識が高まっている。それは、国家衛生健康委員会が提起している健康的なダイエットの主な内容とも一致している。しかし、人の体というのは複雑で、ダイエットというのは一朝一夕に成し遂げることができるものではない。専門家の総合的な評価や指導を受けながら、自分に合ったダイエットの方法を見つけた方がいい」との見方を示した。(提供/人民網日本語版・編集/KN)
Record China
2025/5/15
Record China
2025/5/11
Record China
2025/5/2
Record China
2025/4/21
Record China
2025/4/20
Record China
2025/4/2
この記事のコメントを見る