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25日、香港メディア・香港01は、中国で銀行の現金自動預け払い機(ATM)が急速に減少していることを報じた。
2025年5月25日、香港メディア・香港01は、中国で銀行の現金自動預け払い機(ATM)が急速に減少していることを報じた。
記事は、中国人民銀行が2月に発表したデータで、昨年末現在で中国国内のATM設置数が80万2700台と、19年末の109万7700台から30万台近く減少したことが明らかになったと紹介した。
そして、ATMの急速な減少が起きている背景として、スマートフォンの普及によるキャッシュレス決済やオンラインバンキングが日常生活に深く浸透し、現金を使用する機会が減ったことに言及。一部の銀行がQRコードによるカードレス現金引き出しサービスを終了したこともATM離れに拍車をかけていることを伝えた。
また、かつては「銀行業随一の有用な発明」ともてはやされたATMは現金需要の継続を見込んだ金融機関によって積極的に設置されてきたものの、その読みが外れてキャシュレス経済が急速に普及し、結果的に過剰投資となってしまったと指摘。現金補充やメンテナンスの手間、セキュリティーの問題でコストがかさむことから、銀行がATM撤去の動きを進めているとも解説した。
記事はその上で、キャッシュレス決済の普及に伴うATM撤去が加速する中で関連メーカーも経営スタイルの転換を迫られているとし、主要サプライヤーの上場企業である御銀は18年から赤字が続いており、機器製造事業を縮小して産業パーク運営やスマート金融サービスに軸足を起きつつあると伝えた。
一方で、ATMは数を減らすものの「絶滅」することはなく、残された端末が引き続きその使命を全うしていくことになるとの見方も紹介。香港のコンサル企業・博通のアナリストが「ATMが消えることはない。使用率が下がっても、特殊な場面では依然としてニーズがある。辺ぴな地域や高齢者コミュニティー、外国人による中国国内決済といった状況では現金がなおも不可欠」と語るとともに、将来的には行政と金融、生活サービス機能を備えた総合ツールへと転換することが求められるとの見方を示したことを伝えている。(編集・翻訳/川尻)
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