「お金に糸目をつけない」外国の熱心な工場誘致をTSMCが拒む理由―台湾メディア

Record China    2025年5月26日(月) 12時0分

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23日、台湾メディア・風伝媒は、台湾の半導体受託製造大手TSMCが複数の国による工場建設誘致を断っていることを報じた。写真はTSMC。

2025年5月23日、台湾メディア・風伝媒は、台湾の半導体受託製造大手TSMCが複数の国による工場建設誘致を断っていることを報じた。

記事は、国家安全保障上の戦略物資と言われる半導体を巡る国際的な競争が繰り広げられる中、TSMCは日本や米国、ドイツの3カ国以外からも工場建設のオファーを受けていたと紹介。そのうち1カ国は「お金に糸目はつけない」として破格の条件を提示したものの、TSMCはいずれも丁重に断ったとした。

そして、TSMCにオファーを出した国としてカタールやシンガポール、インドといった国を挙げており、先進プロセス生産能力の工場誘致を目指して誠意ある条件を出しているカタールは今後建設補助金を増額してのオファーを検討しているとの情報もあると伝えた。また、シンガポールについてはTSMCの代わりにその子会社である「世界先進積体電路」の12インチウエハー工場を建設し、2027年に量産開始する方向で折り合いがついたほか、インドは別の台湾大手である力晶積成電子製造(PSMC)との提携による工場建設を模索していることを紹介した。

記事は、台湾島内ですでに完全な生産体制を整えているTSMCにとって海外での工場建設は自らの希望ではなく「やむを得ない決定」であると指摘。それでも日米独の3カ国での進出を選んだ理由は、3カ国が半導体産業チェーンの中でそれぞれ主導的な実力を持っているからだとした。また、この3カ国での工場建設に当たって従業員がほぼ総動員されているため、これ以上人材資源を海外工場の建設や長期的な運営に回すことはできないとも解説した。(編集・翻訳/川尻

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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