閉山中なのに…中国SNSで「富士山登頂成功」の投稿相次ぐ、山頂で中国国旗掲げる人も

Record China    2025年5月21日(水) 14時0分

拡大

閉山期間中の富士山に登った中国人が救助される事例が相次ぐ中、中国のSNS上には「富士山に登頂した」と誇らしげに報告する投稿が相次いでいる。

閉山期間中の富士山に登った中国人が救助される事例が相次ぐ中、中国のSNS上には「富士山の登頂に成功した」と誇らしげに報告する投稿が相次いでいる。

今年4月22日と26日、同じ中国籍の男子大学生(27)が富士山に登り、いずれも救助された。1度目は富士山の山頂付近で「アイゼンを紛失して下山できない」と通報しヘリコプターで救助された。2度目は1度目に置き忘れた携帯電話などを取りに富士山に登り、体調不良になった。

また、5月17日にはSNSで「富士山で動けなくなった」という投稿を見た第三者から、山梨県の富士吉田警察署に通報があった。登っていたのは20代の中国人男性2人で、7合目付近で1人が体調不良になったものの自力で5合目まで下山し、その後救助された。2人は「富士山には1年中登れると思っていた」と話した。

遭難者が相次いでいるにもかかわらず、閉山期間中の富士山に登る中国人は後を絶たない。中国のSNS・小紅書(RED)では、「富士山の登頂に成功した」との投稿が相次いでいる。ある男性は富士山頂付近で撮影した写真を十数枚投稿し、「全行程を自分で遂行し、日本の最高峰・富士山(3776メートル)への登頂に成功した。自分として非常に大きなチャレンジだったが、仲間と互いに励まし合いながら歩いた。改めて大自然に感謝」とつづった。

コメント欄では「富士山は冬は封鎖されているんじゃないの?」との指摘もあったが、男性は「封鎖はされていない。登山期と非登山期に分かれているだけ」と説明。また、批判的な声に対してあるユーザーが「これは十分な準備をして行った登山だ。根拠なく投稿主を非難する前にきちんと調べろ。富士山は通年登山が可能で事前の届け出が必要なだけ。(遭難しても)民間の救助がある。この世界の山というのは、金さえあれば登れない山はない。金をかければ他人に背負ってもらって登ることだって可能」と反論すると、男性も「そうだ。何をするにもリスクは付きものだ」と同調した。

また、ある女性は小紅書に富士山頂付近で撮影した動画を複数投稿し、「5月初めはまだ雪が多く、凍っていて滑りやすかった。ゴールデンウイークに富士山に登る人はとても多かった」などとつづった。他のユーザーから「閉山期間中の申請(登山届)について教えて」と聞かれた女性は「申請は必要ない。自分でしっかりと装備を持ち、予習して、保険に加入し、誰も助けてくれないという覚悟を持っていけば大丈夫」と主張し、さらに別のユーザーから「合法なの?」と聞かれると「冬に富士山に登ってはいけないという法律はどこにもない」と豪語した。

このほかにも、別の男性は「日本最高峰富士山剣ケ峰」と書かれた石柱の前で中国国旗をたなびかせる写真をアップし「強風の中、富士山に登った。一歩一歩が大変だった。登頂成功が目的ではない。安全に帰宅することが大事だ」と記した。さらに別の男性も富士山頂で撮影した自身の写真を投稿し、「18日の天気が良さそうなのを見て、17日午後の東京行きの航空券を買い、同日夜にふもとのホテルへ。18日午前4時に車で登山口に行って登った」と弾丸登山だったことを説明している。

最初の男性が主張するように閉山期間中も登山は禁止されているわけではなく、登山届を提出すれば登ることは可能だ。しかし、そもそも閉山期間中の登山は推奨されていない上、投稿の内容を見る限り全員がきちんと登山届を提出しているとは思えない。遭難者の救助は費用の問題だけではなく、場合によっては救助隊員の命も危険にさらされることになる。

中国人男性が富士山で救助されたというニュースについて、ある中国のネットユーザーは「罰金を科さないとさらに多くの人が同じことをやる」とコメントしたが、これが現実にならないことを祈るばかりだ。(翻訳・編集/北田

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

この記事のコメントを見る

noteに華流エンタメ情報を配信中!詳しくはこちら


   

we`re

RecordChina

お問い合わせ

Record China・記事へのご意見・お問い合わせはこちら

お問い合わせ

業務提携

Record Chinaへの業務提携に関するお問い合わせはこちら

業務提携