中国で10日、改正された「婚姻登記条例」が施行された。これまでは原則として夫婦の一方の戸籍登録地などでのみ婚姻届の提出「婚姻登記」が可能だったが、その地域の制限が撤廃され、全国各地で手続きできるようになったほか、婚姻届提出の際の戸籍簿の提示も不要となった。中国新聞網が伝えた。

婚姻届が「全国で提出可」となる政策の実施が始まったことで、長期間にわたり戸籍登録地以外の場所で働いているカップルなどにとって便利になった。第7回全国国勢調査の結果によると、中国の流動人口は3億7600万人で、省またぎの流動人口が1億2500万人、省内の流動人口が2億5100万人。都市別で見ると、北京、上海、広州、深セン、仏山、東莞、杭州、蘇州、アモイなどの流動人口が占める割合が高い。

また、中国では5月に婚姻届の提出数がピークを迎え、特に「520」の中国語の発音が「愛している」という意味の「我愛你」に似ているため、多くのカップルが婚姻届を提出する5月20日前に、同政策の実施が始まったことは注目に値する。新政策実施後、多くの地域で婚姻届提出の予約が殺到しており、戸籍登録地以外の地域での婚姻届提出第一陣が小さなピークを迎えている。

10日に北京市で婚姻届を提出したカップルは約1700組だった。うち、「全国で提出可」関連の手続きを行ったのは約900組で、普段の週末と比べて、予約数が大幅に増加した。

10日午後5時の時点で、上海市の婚姻届提出機関17カ所で1673組が婚姻届を提出した。うち、「全国で提出可」政策を利用したカップルは462組で、全体の27．6％を占め、29省・自治区、直轄市に戸籍を登録している男女だった。

10日に江蘇省では1370組、広東省深センでは439組、四川省成都市では746組が婚姻届を提出した。

中国では5月20日と5月21日は1年で婚姻届を提出するカップルが最も多い日となる。浙江省杭州市の市街地や江西省南昌市、福建省福州市などの多くの婚姻届提出窓口はすでに予約でいっぱいになっている。（提供/人民網日本語版・編集/KN）