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年越し番組である春節連歓晩会の歌舞部門での最高の視聴率を出したのは、フェイ・ウォン(王菲、写真)が歌った「世界が私に贈ってくれた」だった。ウォンが見せた涙の背後には「ある事情」があったという。
中国中央広播電視総台(CMG/チャイナ・メディア・グループ)による年越し番組、春節連歓晩会(春晩)の今年の放送で、歌舞部門での最高の視聴率を出したのはフェイ・ウォン(王菲)が歌った「世界贈予我的」(世界が私に贈ってくれた)だった。ウォンにとっては7年ぶりの春晩出演だった。春晩は毎年、春節(旧正月、2025年は1月29日)の前日夜から春節当日の未明まで放送されており、定期的に放送されている番組として、視聴者数が世界で最も多いとされる。
視聴者は、円熟味を増した歌唱に心を奪われた。さらに、ウォンが歌の最後の部分で涙を流したことに、「私も泣いた」などとする視聴者の反応が相次いだ。同時に、「どうして泣いたのか」とする疑問の声も出た。
ウォンが涙を流したのはちょうど「願他都安心(彼らの心が安らかでありますように)」の歌詞の部分だった。ウォンと長年にわたる親交があるという先輩女性歌手の黒妮(ヘイニー)は最近になり、他界した父母と亡兄のことが頭をよぎって、感情が高ぶったのだろうと説明した。
ウォンは北京市内で1969年に出生し、現在は55歳。ウォンの父は炭坑技師で、母は炭坑に所属する芸能組織でソプラノ歌手を務めていた。ウォンは15歳の時に香港に移ったが、母は60歳前後で他界した。また、フェイには年が2歳離れた兄がいたが、数年前に病気で亡くなったという。まだ50代前半だったという。兄が亡くなったのは父が他界する前だったので、ウォンは父がショックを受けることを恐れて、兄の病没を告げなかったという。その父も、しばらくして亡くなった。
ウォンは春晩の出演に向けて、いくつかの曲の中から「世界贈予我的」を選んだという。ウォンは曲を自分自身のスタイルに合わせるために、しばしば仕事を共にしてきた常石磊に加わってもらって曲をアレンジした。作詞者の袁晶によると、歌詞部分の変更はわずか4文字だったが、その変更からウォンの作品を深く理解し、共感していることが分かるという。
「世界贈予我的」は気持ちを表した曲とも理解できる。そのためウォンは、両親と兄を念頭に置いて、この歌を選んだとする見方も出ている。(翻訳・編集/如月隼人)
Faye Wong returns with My Gifts from the World —a special single for the 2025 Spring Festival Gala! Tune in on Chinese New Year's Eve for this heartfelt blessing. #世界赠与我的 #王菲 #2025春晚 pic.twitter.com/dbojq9zsEd
— CGTN Europe (@CGTNEurope) January 30, 2025
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