<仁川アジア大会>井村コーチが去った中国シンクロ界、その未来は?―中国紙

Record China    2014年9月23日(火) 23時7分

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23日、シンクロナイズドスイミング中国代表チームを世界有数の強豪チームとした立役者で、現在は日本代表コーチに復帰している日本人ヘッドコーチ井村雅代氏。中国チームの未来はいかに?写真は中国コーチ時代の井村氏。

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2014年9月23日、解放日報によると、シンクロナイズドスイミング中国代表チームを世界有数の強豪チームとした立役者で、現在は日本代表コーチに復帰している日本人ヘッドコーチ井村雅代氏は20日、かつての教え子である黄雪辰(ホアン・シュエジェン)・孫文雁(スン・ウェンイエン)ペアが自国チームを破り、仁川アジア大会シンクロナイズドスイミングのデュエット・フリールーティン(FR)で最も高い表彰台に立つ姿を目の当たりにした。だが、今回の結果によって、中国シンクロ界の前途を憂慮する外部の声が全く排除されたという訳ではない。日本は今回、わずかの得点差で中国に惜敗しただけだ。日本のシンクロは、井村氏の復活によって、再びアジア覇者の座を奪回できるのだろうか?

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■中国に大きなプレッシャーをかけた井村氏

中国人は井村氏に感謝しなければならない。「日本シンクロ界の母」と称えられる井村氏は6年間、中国代表チームの指導にあたり、2008年北京五輪では史上初のメダルを中国にもたらした。次の2012年ロンドン五輪では、デュエットFRで銅メダル、チームFRで銀メダルを獲得、中国シンクロ界の歴史を塗り替えた。井村氏がこれほどまでに注目されるのは、日中両国が女王の座に最も近い好敵手同士だからだ。

ロンドン五輪後、当時62歳の井村氏は英国代表コーチに就任した。そのわずか1年後、氏は再び日本に戻った。その後数年間、日本にプレッシャーをかけられた中国は危機感に見舞われ続けた。黄雪辰・孫文雁ペアは「試合のたびに、危機感がより大きいものとなった。私たちは井村先生のことをよく知っているので、特に先生の存在感というプレッシャーが大きかった」と振り返った。そして、そのプレッシャーに立ち向かうためには、ただひたすらトレーニングに励むこと以外に方法はなかった。

競技場内では対戦相手だが、競技場を出ると、相変わらず子弟の関係だ。「私が先生にあいさつすると、先生は昔と全く変わらない様子で応えてくれる」と黄雪辰は笑いながら話した。

■依然大きい「井村効果」

井村氏と共に日本チームの指導に携わる金子氏は、「中国チームの実力は、スピードが少し遅くなったなど、やや落ちたかもしれない。日本の銀メダルについては十分に評価したい。中国との差がだんだん縮まっている実感がある。リオ五輪では中国に勝てる自信がある」とコメントした。

中国シンクロ代表チームの張暁蕾(ジャン・シャオレイ)ヘッドコーチは、上述のコメントについて、特に否定はせず、「代表チームのメンバーで、元ロンドン五輪代表は3人だけ、残りは全員大きな国際大会を経験したことのない新人選手だ。新旧交代期で、中国代表チームは全体的にまだ落ち着いていない」と話した。

それでも、張氏から見て、井村氏が中国シンクロ界に残した「宝」は、まだちゃんと残っているという。「井村氏が中国チームのヘッドコーチに就任した後、中国の技術的な欠点が徹底的に改善された。例えば、中国選手の動作は荒々しく、水しぶきが立ち、スピードも遅く、ポーズを決めるポイントも少なかった。数年間の指導を通じて、私たち中国人コーチはこのトレーニング方法を完全に把握した。井村氏は中国から離れたが、われわれは引き続き、彼女が残してくれた良い点を受け継ぎ、活かしていきたい」と述べた。

「井村氏が中国のコーチを離れた今、われわれはより努力しなければならない。外国人コーチが中国に来ても、中国シンクロ界の隆盛は、最終的に私たち中国人の手にかかっている」と張氏は続けた。(提供/人民網日本語版・翻訳/KM・編集/TF)

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