朴大統領「日本は歴史問題で前向きな対応を」、首脳会談には慎重姿勢―シンガポール華字紙

2014年9月20日、シンガポール華字紙・聯合早報によると、韓国を訪問した森喜朗元首相は19日、韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領と会談し、安倍晋三首相の親書を手渡した。安倍首相は親書で韓国との関係改善に期待を示したが、朴大統領は日本側に歴史問題での前向きな対応を求めた上で、首脳会談開催には慎重な姿勢を崩さなかった。中国新聞社が伝えた。
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安倍首相は、仁川アジア競技大会の開会式に出席するため訪韓した森元首相を通して、「来年が良い年になるよう関係改善のため対話を重ね、秋の国際会議で会えることを望む」とするメッセージを伝えた。
朴大統領は、「来年は日韓国交正常化50周年を迎える。両国が未来志向的な関係に発展することを期待する」とした一方で、「特に55人しか残っていない慰安婦被害者が生存中に名誉を回復し、日韓関係が発展するよう、日本政府は対応を取るべきだ」とも指摘した。
首脳会談については「過去に首脳会談を開催した際には、両国関係が解決するよりむしろ後退する状況もあった。これを教訓とし、事前によく準備をしていく必要がある」と強調した。
安倍首相の言う「秋の国際会議」とは11月に中国で開催されるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議を指す。だが旧日本軍による慰安婦問題の解決はいまだ進展がみられず、首脳会談実現を阻む要因となっている。(翻訳・編集/NY)