中ロ急接近も同盟はありえない?=技術コピー懸念で兵器購入の交渉進まず―中国メディア

Record China    2014年9月3日(水) 8時38分

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2日、上海協力機構の合同軍事演習「平和の使命2014」の実施後、曖昧だった中国とロシアの軍事技術分野における協力が再び取り沙汰されるようになった。だが、技術のコピーを懸念するロシアと中国の交渉は難航している。資料写真。

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2014年9月2日、中国とロシア、中央アジア4カ国からなる上海協力機構の合同軍事演習「平和の使命2014」の実施後、曖昧だった中国とロシアの軍事技術分野における協力が再び取り沙汰されるようになった。環球網が伝えた。

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ロシアは中国へのS-400地対空ミサイルシステム、Su-35戦闘機の提供を検討しているが、交渉開始から3年半たった今も決定には至っていない。ロシアは中国との取引を希望しつつも、技術がコピーされることを懸念しているとされる。

今年7月、ロシアのセルゲイ・イワノフ大統領府長官は訪中の際に、「中国はロシアが初めてS-400ミサイルを輸出する国になるかもしれない」と述べたが、その後の交渉の進展は報じられていない。

また、中国の軍事代表団とロシアのボリソフ国防副大臣の間で、Su-35戦闘機の購入契約に関する交渉が行われ、中国がSu-35を24機購入すると報じられた。ロシアは60機の購入を求めたが、その後最低購入数は48機に減り、今年夏にはさらにその半分の24機にまで減らされたという。これについて、中国は技術コピーのためのサンプルを購入しようとしているだけだとの分析がある。

中ロの軍事協力は同盟ではなく、双方がなりふり構わずプラグマティズムを追求しているとの指摘がある。両国の間に「ロマンス」は存在せず、どうやって強大な隣国を利用し、国益を得るかを考えるのみであり、軍事同盟を結ぶことはないというものだ。

ロシアのフョードル・ルキヤノフ外交防衛政策評議会議長も中ロ軍事同盟の可能性を否定し、「両国は実際の脅威を食い止めることのできない抽象的な反テロ演習を行っており、軍事的に接近することはない」と述べた。ロシアも中国も、自国の主権と自由を制限する同盟関係に加わることはない、との考えだ。現在、中国がクリミアやウクライナ情勢を傍観していることが、中ロに軍事的同調が存在せず、今後も存在し得ないことの証拠だと述べた。

だが、西欧諸国によるロシアの国防企業への制裁により、中ロの協力は拡大していくとの見方もある。欧米は中国の取り込みを図っているが、ロシアの安価な天然ガスを求める中国はこれに応えていない。そのため、米国は日本や他の周辺国をあおって中国を封じ込めようとしている。中国もその意図に気づいているため、ロシアへの制裁には加わっていない。いずれにせよ、中国が今後も、もはや習慣化したロシアの軍事技術のコピーを継続していくことは間違いない。(翻訳・編集/岡本悠馬)

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