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韓国とキューバはなぜ、国交樹立したのか=双方に実利メリット―金総書記には「青天の霹靂」

山崎真二    2024年4月7日(日) 8時0分

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韓国とキューバの外交関係樹立のニュースは衝撃的だった。「反米主義」と社会主義イデオロギーを共有し、ゆうに半世紀以上、朋友関係にある北朝鮮をなぜキューバが裏切るような外交に踏み切ったのか。写真は北朝鮮。

先ごろ伝えられた韓国とキューバの外交関係樹立のニュースは衝撃的だった。「反米主義」と社会主義イデオロギーを共有し、ゆうに半世紀以上、朋友関係にある北朝鮮をなぜキューバが裏切るような外交に踏み切ったのか。

北朝鮮、‟無言の抗議”?

キューバは1959年の革命を機に韓国との国交を断絶し、翌60年に北朝鮮と国交を結んだ。以来、キューバは北朝鮮の「兄弟国」として一貫して同盟関係を維持してきた。今年1月には平壌でキューバ革命65周年祝賀集会が開かれ、両国の友好・連帯関係がうたわれたばかりだった。それだけに北朝鮮の金正恩・朝鮮労働党総書記にとってこのニュースはまさに「青天の霹靂(へきれき)」だっただろう。北朝鮮は公式にはキューバを非難していない。

しかし、ソウルの有力メディアによれば、北朝鮮の国営メディアは韓国・キューバ国交樹立の2月半ばから3月半ばまで「キューバ」に関し全く報じておらず、3月18日になって朝鮮中央通信が馬哲洙・駐キューバ大使の離任を伝えたという。韓国の専門家は北朝鮮が約1カ月間、キューバに対し‟無言の抗議”を行ったと指摘する。このタイミングでの馬大使のキューバ離任についても北朝鮮の反発や不快感の表明とする説が流れている。

昨年来、正常化交渉が急進展

一見すると、キューバが韓国との国交樹立を主導したような印象を受けるが、実はより積極的に動いてきたのは韓国のようだ。韓国は20年ほど前からキューバに接近してきた。韓国が公式にキューバとの交流を開始したのは、2005年に大韓貿易投資振興公社(KOTRA)がハバナに貿易館を開設した時から。それ以後、韓国は経済・文化面を中心にキューバとの関係緊密化を求めたものの、キューバ側の反応はいま一つだったといわれる。当時から、韓国企業は中南米への進出に熱を入れており、キューバを同地域への重要中継地点と考えていたと韓国の経済アナリストが振り返る。

キューバが韓国側の働き掛けに慎重だったのは「兄弟国」北朝鮮との関係を重視していたためであることは想像に難くない。風向きが変わったのは、昨年5月グアテマラで開催されたカリブ諸国連合(ACS)閣僚会議。オブザーバー参加した韓国高官がキューバ側との協議で外交関係正常化を提案したところ、水面下で双方の交渉が急進展、2月の国交樹立合意の発表に至ったという。

韓国の尹錫悦政権が北朝鮮の「兄弟国」と国交を結ぶことで金正恩政権に外交・政治的ダメージを与える狙いがあったのは確か。加えて韓国にとっては電気自動車(EV)生産に必要なニッケルやコバルトを、世界的埋蔵量を誇るキューバから入手できるという経済的利益が国交樹立への要因になったとの見方も有力である。

韓国の支援で苦境脱却図るか―キューバ

一方、キューバのディアスカネル政権にとっても経済的メリットが韓国との国交樹立へカジを切る決定的要因になったと、複数の中南米専門家が口をそろえる。ここ数年、キューバ経済は深刻な不振に陥っている。長引く米国の対キューバ経済制裁が響いていることが大きな理由。オバマ米政権時代に制裁の一部緩和があり、2015年に両国国交正常化が実現してからキューバ経済の好転傾向が見られたのもつかの間、トランプ前政権が再び制裁を強化。バイデン政権になってからも制裁はほとんど緩和されていない。

世銀の最近の報告によれば、2020年の経済成長率はコロナウイルス感染の影響もありマイナス10.9%、2021年は0%、22年は1%増。23年の成長率は2%に届かないと見込まれている。「キューバ経済は過去30年で最悪」(米有力シンクタンク専門家)といった声も聞かれる。韓国はキューバとの国交正常化交渉で投資・貿易面での協力を約束したとされ、ディアスカネル政権は韓国の経済支援によって経済苦境から脱却を図る決断をしたというのが、これら中南米専門家の見解である。

米国の制裁解除の見通しが立たない中、キューバとしては、原油を依存していたベネズエラが経済危機にあえぎ、ロシアの経済支援もあてにできない状況にあって韓国がほとんど唯一頼れる相手と考えたとしても不思議ではない。「兄弟国」北朝鮮とのイデオロギーよりも、韓国の経済支援という実利を優先せざるを得なくなったキューバの現実が浮かび上がった格好だ。

■筆者プロフィール:山崎真二

山形大客員教授(元教授)、時事総合研究所客員研究員、元時事通信社外信部長、リマ(ペルー)特派員、ニューデリー支局長、ニューヨーク支局長。

※本コラムは筆者の個人的見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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