世界中で躍進する「Temu」が日本でも存在感、低価格・高品質の秘密とは?

Record China    2024年3月26日(火) 7時30分

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世界中で躍進する「Temu」が日本でも存在感を示している。

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中国eコマースプラットフォームPinduoduoの兄弟会社である米国発のTemuは、アパレル、化粧品、家電、家具、雑貨などを廉価販売し、米国や英国をはじめとする欧米地域でアプリストアの年間ダウンロード数1位を記録したほか、日本でも2024年1月の利用者数が1550万人を突破するなど、世界各国で急速に普及している。

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Temuの担当者に日本での成功や低価格・高品質の理由、競合他社との差別化などについて話を聞いた。

■創業からの変遷を教えてください。

Temuはボストンに本社を置き、2022年9月に米国で事業を開始しました。以来、米国、欧州、中東、オセアニア、アジアを含む51の国と地域に拡大しています。

アパレル、日用品、スポーツ用品、ペット用品など200以上のカテゴリーの商品を扱うマーケットプレイスを運営しており、Temuでは必要なものは何でも手に入ります。

私たちの使命は誰もが手頃な価格で高品質の商品を平等に手に入れられるようにすることです。消費者とメーカーを直接つなぐことで、中間業者やそのマージン、さらに物流の各ステージでかかる追加コストをカットすることでこれを実現しています。


■日本に進出したのはいつ頃ですか?また、日本における事業展開や好評なカテゴリー、商品について教えてください。

Temuは23年7月に日本の消費者へのサービスを開始しました。私たちが提供する商品に価値を見出されたお客さまから温かい歓迎を受けています。私たちはまだ成長の初期段階にあり、お客さまの嗜好を学び、商品やサービスを洗練させることに注力しています。

人気のカテゴリーは、日用品のような生活必需品と、電化製品のような生活を豊かにするような商品です。

■サイトやアプリを見るとまず金額に驚きます。なぜこのような低価格で販売できるのでしょうか?

Temuはコスト効率の高いメーカーと深いつながりがあり、その関係を活用して商品を直接お客さまにお届けしています。これらのメーカーは、長年にわたり専門知識を磨き、スケールメリットを生み出してきた一流メーカーです。複数の中間業者を排除し、供給元から直接出荷することで、お客さまは卸売価格のメリットを得ることができます。

一般的に、商品がお客さまに購入されるまでには、複数の人の手を経て、複数の倉庫や店舗を経由する必要があります。しかし、Temuでは、売り手であるメーカーが商品を倉庫に送り、そこで検品、梱包された後、顧客に発送されるため、このプロセスが合理化されます。この効率的なプロセスは大幅な節約を生み出し、それが顧客に還元されます。端的に言えば、製品の品質を向上させないコストを取り除くことで、プロセスをよりスムーズにしているのです。

■低価格なのに品質が良いとの評価をネット上でよく見かけます。将来的にもこの品質を現在の価格で維持できるのでしょうか?

多くのお客さまから、私たちが提供する価値を認めていただく好意的なフィードバックを頂戴していることに心から感謝しています。Temuが低価格を実現できているのは、効率性の高い生産者とお客さまを結びつけ、不必要な物流コストや製品の品質向上に影響していない中間マージンを排除した結果です。販売者を慎重に選び、お客さまが求める基準を満たした製品を受け取れるように、品質管理プロセスを設けています。


■御社のビジネスモデルは日本人が頻繁に利用しているオンラインモールとの違いはありますか?特徴があれば教えてください。

Temuはメーカーや卸売業者と直接取引しているため、お客さまは生産現場に近いところから商品を購入することができます。また、オンラインショッピングをより快適にお楽しみいただけるようインタラクティブなショッピング体験を提供しています。

■中国製の安価な商品が大量に輸入されている状況について、米連邦議会に抑制を模索する動きがあり、米国の消費者関連団体からも中国製品の安全性を懸念する声が出ているとする報道について、見解や対応があれば教えてください。

Temuは事業を展開する市場の法令を遵守しています。Temuの成長はデミニミス・ルールに依存しているわけではなく、長年にわたって培ってきたサプライチェーンの効率性と運営のノウハウに基づくものです。私たちは消費者の利益になるような立法府による政策調整を歓迎し、支持しています。これらの政策が公正である限り、ビジネスの結果に影響を及ぼすことはないと考えています。(取材/武藤)

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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