4日午後2時48分、ダイヤモンドドリルビットが地下岩層を掘削する中、中国石油天然ガス集団タリム油田前方指揮部のディスプレーの数字が瞬く間に「10000．00」に到達した。中国初の1万メートル深地科学調査井が正式に1万メートルの大台を突破した。これは深宇宙及び深海における大自然探査の快挙に続き、中国の深地分野における重要なブレークスルーを遂げたことを示している。新華社が伝えた。

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この井は「深地塔科1井」と命名され、設計深度は1万1100メートル。2023年5月30日の掘削開始以降、数百人の作業員と科学技術者が砂漠の奥地に張り付き、270日以上連続で働き続け、高温、極寒、風砂、複雑な地質状況などの数々の挑戦を乗り越えた。

中国工程院の孫金声（スン・ジンション）院士によると、深地掘削の難易度は月探査に匹敵する。数カ月連続の掘進を経て、ドリルビットが地下1万メートルの地層に迫ると、設備は200℃以上の高温、130メガパスカル以上の高圧にさらされる。「1万メートルを超えると制御の難易度が非常に高く、1台の大型トラックが2本の細いワイヤーの上を走行するような状況になる」という。

中国科学院の賈承造（ジア・チョンザオ）院士は、「深地塔科1井は1万メートル突破後、世界の陸上2位、アジア1位の垂直深井になり、深地科学研究および超深層油ガス探査分野で画期的な意義を持つ」と述べた。（提供/人民網日本語版・編集/YF）