ドイツに抜かれ世界4位に転落した日本のGDP、先行きは「どっちもどっち」―中国メディア

Record China    2024年2月23日(金) 14時20分

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日本の2023年GDPがドイツに抜かれ世界4位に転落。中国メディアはその要因として日本経済の疲弊などを挙げたが、日独の先行きについては「どっちもどっちと言える」と評した。

日本の2023年の国内総生産(GDP)がドイツに抜かれ世界4位に転落した。中国メディアはその要因として日本経済の疲弊などを挙げたが、同時にGDPは為替レートなどの影響を受けるため「順位の変化は数字の意義しか持たない」とも指摘。日独の先行きについては「どっちもどっちと言える」と評した。

内閣府が15日に発表した速報値によると、日本の23年第3四半期の実質GDPは前四半期比0.8%減で、年率換算で3.3%減だった。23年の急激な円安により、日本の経済規模がドル建てで縮小。ドイツの23年の物価上昇率は5.9%で、23年の名目GDPは前年比6.3%増の4兆1211億ユーロとなった。これを日本銀行が計算する23年の平均為替レートでドルに換算すると4兆4578億ドル。ドイツの名目GDPはドル建てで大幅に増加した。

中国網は日本のGDPが米国、中国に続くベスト3から脱落した内的な背景として「内需不振」などを列挙。「消費不振などにより、23年第4四半期の内需の経済成長への寄与度がマイナス0.3ポイントに、外需の寄与度が0.2ポイントになった。内需関連の経済データは2四半期連続で全面的に低下。日本経済界の関係者は日本の内需不振の重要な原因を持続的な物価高、実質賃金の低下、世帯の購買力の抑制と分析した」と続けた。

今後についても「日本では経済成長の最大の要素とされる労働力が将来的に激減する可能性が高い」と説明。「女性と高齢者の就業の増加に伴い、15~64歳の生産年齢人口の就業率が20年前の68%から約78%に上がっている。就業率の上昇による労働力の十分な供給は間もなく限界値に達する。これは日本経済の低迷が必然的であることを暗示している」とした。

ドイツに関しては「GDPは23年に前年比で0.3%減少した。GDPが減少しているのに日本を抜いたのはなぜか。これは双方が使用する統計方法の差が重要だ。順位が逆転したのは名目GDPで、これには物価上昇の要素が含まれる」と言及。「名目GDPには物品およびサービスの価格変動が含まれ、一国および地域の経済活動水準を示す。実質GDPと比べると、名目GDPは市場価格の変動の影響を受けやすい」と解説した。

今後の見通しは「ドイツも日本と同様、高齢化の影響を受け始めている」と強調。「ドイツの現在の高齢化率は22%。労働力の不足、特に高技能労働者の不足が深刻だ。政府側は高齢化によりドイツの熟練工が35年までに700万人減少すると見積もっている」と述べた。

その上で中国網は「長期的に見ると、ドイツと日本の世界ランクはインドに抜かれる可能性がある」と予測。「インドは多くの人口と巨大なマーケットを擁し、経済の高成長を維持できれば世界経済構造における地位がさらに上がるだろう」との見方を示した。(編集/日向)

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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