中国で伝統的な年越しに変化、ネット世代の若者たちがけん引し新たな風吹きこむ

Record China    2024年2月9日(金) 17時0分

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春節(旧正月)を迎えた中国では旅行や春節用品の準備など伝統的な年越しに変化が現れている。けん引しているのはネット世代の若者。春節の過ごし方に新たな風を吹き込んでいる。写真は年越しの風景。

10日からの春節(旧正月)を迎えた中国では旅行や春節用品の準備など伝統的な年越しに変化が現れている。けん引しているのはネット世代の若者。徐々に一家の大黒柱として成長し「年越しの仕切り役」を若者たちが引き継ぐようになり、春節の過ごし方に新たな風を吹き込んでいる。

春節期間中は旅行を楽しむ人も多く、国営新華社通信によると、ソーシャルメディアでは「南北交換旅行」というワードが注目されている。「南方の人は雪を見に北へ、北方の人は寒さを避けて南へ」という若者の理想的な生活への願望を満たすために、家族と一緒に遠出することが新たな選択肢となっている

英市場調査会社のカンターが発表した「2024年春節の若者のソーシャルメディアトレンドに関する洞察報告」では、若者の36%が春節期間中に旅行関連の支出を増やす計画があった。

オンライン旅行大手の携程旅行網(シートリップ)が1月15日に発表した「2024年春節旅行市場予測報告」でも、今年は「南北の人々が入れ替わって年を越す」ことがトレンドだ。国内では北京、上海広州深センハルビン成都西安杭州、三亜、昆明が人気を集めている。

中でも北方のハルビンは昨年の人気目的地トップ10圏外から今年は5位に躍進。ハルビン旅行は元日連休から春節連休期間までブームが続いており、予約件数も前年同時期の15倍以上にまで増えた。

春節用品の買い物や年夜飯(旧暦大みそかに食べる食事)のメニューはこれまで、すべて親が考え用意するものだった。

電子商取引(EC)大手アリババグループ傘下の通販サイト「天猫(Tモール)」がこのほど発表したデータによると、同じくアリババ傘下の通販サイト「淘宝網(タオバオ)」で春節用品を注文したユーザーの半数以上が「95後」(1995~99年生まれ)世代だった。

「95後」が家庭における春節用品調達の意思決定者となりつつあり、「年越しから逃げる」姿勢から徐々に「積極的に参加する」、さらには「年夜飯のテーブルを仕切る」ようになり、春節用品や年夜飯の準備に新たな変化が生じている。

広東省で働く汪さんは「四川省の実家で暮らす両親が広東省に来て年越しするので、サムズクラブ(米ウォルマート傘下の会員制スーパーマーケット)で天然のアメリカンロブスターを注文した。両親のために腕を振るいたい」と語る。年越しの食事はふるさとの味だけではなく珍しいものも食べてもらいたいと考えており、ネットも駆使しながらさまざまな輸入食材を購入しているという。(編集/日向)

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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