「かわいい」はいかにして世界を征服したのか―英メディア

Record China    2024年2月10日(土) 20時0分

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中国メディアの環球時報は6日、「『かわいい』はいかにして世界を征服したのか」とする英誌エコノミストの記事を紹介した。

中国メディアの環球時報は6日、「『かわいい』はいかにして世界を征服したのか」とする英誌エコノミストの記事を紹介した。

記事は、「どのようなSNSを見ても、すぐにかわいい動画を見ることができる。それは笑っている赤ちゃんかもしれないし、イチゴをかじっている子ウサギかもしれないし、爪を振り回すレッサーパンダかもしれない。TikTokには『かわいい』というハッシュタグが付いた動画が6500万件投稿されており、その需要は絶大だ。これらの動画の視聴回数は6250億回を超えている」とした。

その上で、「日本では“かわいい”ものが非常に好まれ、路上に設置された(工事用)バリケードまでもがイルカやアヒル、カエルの形にデザインされている。携帯電話の充電器から救急箱まで、ハローキティのキャラクターが至る所に登場する」と説明。こうした状況は米国英国でも見られるといい、「米国ではビールのCMに小犬が登場し、英国ではコアラのキャラクターがトイレットペーパーを販売している」と紹介した。

そして、「かつてかわいい物に興味を示すことは女の子っぽいだの軽薄だのとやゆされていたが、最近では“かわいい”が真剣な研究テーマにもなっている」と説明。「オーストリアの動物学者コンラート・ローレンツ氏は人がかわいいと思う物の特徴として、大きな目、小さな鼻、小さな口、丸い頬、ふっくらとした腕、短いふくらはぎといった赤ちゃんの要素があると指摘した。キャラクターの基準も変化しており、例えばミッキーマウスの腕、足、鼻は1928年以降縮小しているが、頭と目は大きくなっている」と指摘した。

また、「2015年の研究によると、猫の動画を視聴した人はよりポジティブかつ活力を感じ、不安感が少なくなるという。オックスフォード大学の神経科学者モーテン・クリンゲルバッハ氏はかわいらしい赤ちゃんの顔を見た人の脳の反応を調べ、快楽に関連する領域が7分の1秒で活性化することを突き止めた」と伝えた。

記事は、「“かわいい”は新しいものではない。1603年から日本の芸術家たちは小犬の絵を描いたりしてきた。ただ、盛んになったのは20世紀になってから。ディズニーは大きな目の動物(のキャラクター)たちを映画館のスクリーンに登場させた。アニメ漫画の普及に伴い日本の“かわいい文化”もグローバル化している。大量生産が可能になってから、かわいい小物やおもちゃがあふれるようになった。今や、ハローキティ関連の売り上げは38億ドルに上る」とした。

そして、「“かわいい”は現実世界でも実用性がある。かわいい小動物を飼うことは高齢者の孤独を和らげる。政策立案者は人々の行動を改善するために“かわいい”の力を利用することができる。日本のかわいいバリケードは道路工事に対するイライラを減少させることができるとされている。閉じ込められたウミガメやイルカの画像をごみ箱に貼るとプラスチックごみを減らすことができる」とし、「かわいい物は人々に楽しさを与えるだけでなく、世界を変える可能性もあるのだ」と結んだ。(翻訳・編集/北田

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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