中国企業との特許戦、ノキアはなぜ突然降りたのか―中国メディア

Record China    2024年2月7日(水) 5時0分

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5日、観察者網は、フィンランドの通信機器メーカー・ノキアが中国のスマートフォンメーカーとの「特許戦」を終わらせる動きを見せていると報じた。写真はノキア。

2024年2月5日、中国メディアの観察者網は、フィンランドの通信機器メーカー・ノキアが中国のスマートフォンメーカーとの「特許戦」を終わらせる動きを見せていると報じた。

記事は、中国のスマホメーカーvivoが5日、ノキアとの間で5Gをはじめとするセルラー通信技術における両者の標準必須特許を対象としたグローバル特許クロスライセンス契約を締結し、双方が係争中の全ての訴訟を終結させることで合意したと発表したことを伝え、OPPOに続いてvivoも特許紛争でノキアと和解したと紹介した。

そして、OPPOやvivoなどの中国スマホメーカーがこの2年、ノキアの特許使用料引き下げを求める訴訟を起こしていたと説明。ノキアの消費者向け端末事業を10年前に切り離したものの、今なお2万件以上のスマホ製造に有用な特許を保有しており、その中には5Gの主要技術に関連する6000件以上の特許も含まれているとした。一方、中国メーカーも3G以降徐々に自前の特許を蓄積しており、海外メーカーとの間でクロスライセンス契約を結び、互いの研究開発・生産コスト削減、製品開発サイクル短縮などを実現することが業界の流れになっている中で、ノキアはライセンス料金を引き上げることでより多くの収入を得ようとする「ライセンスビジネス」を展開し続けてきたと指摘している。

その上で、現在スマホ端末を開発しておらず中国の持つ最先端特許を使用する必要がないことから、中国メーカーに裁判を起こされてもなお「ライセンスビジネス」を展開してきたノキアがここに来て方針を転換し、中国メーカーとの「和解」を進める理由を分析。まず、ノキアの経営状況が昨年思わしくなかった点を挙げ、昨年の特許ライセンス事業の売り上げが前年比32%減少し、全体的な売上高も予測を下回る前年比11%減の223億ユーロ(約3兆5600億円)に留まったことを指摘した。

次に、重慶市第1中級人民法院が昨年12月上旬、OPPOがノキアに対して標準必須特許使用料を引き下げることを求める裁判の判決を下した際に、5G通信技術の標準必須特許(SEP)使用料率について初めて具体的な数値を示し、4.341%~5.273%と判断したことに言及。「この判決が、ノキアが複数の中国企業と和解することを後押しする重要な要因になった可能性がある」と評した。(翻訳・編集/川尻

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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