香港高等法院が恒大グループに清算命令、不動産危機への影響は―仏メディア

Record China    2024年1月31日(水) 15時0分

拡大

30日、仏国際放送局RFIの中国語版サイトは、香港高等法院が恒大グループ清算を命じたことを伝えた。

2024年1月30日、仏国際放送局RFI(ラジオ・フランス・アンテルナショナル)の中国語版サイトは、香港高等法院が経営再建中の中国不動産開発大手・恒大グループ(恒大集団)に清算を命じたことを伝えた。

記事によると、29日付で恒大グループに清算を命じた香港高等法院の陳静芬(リンダ・チャン)判事は、リーマンショックで実績があるコンサルティング会社「アルバレス・アンド・マーシャル(Alvarez&Marsal,A&M)」を管財人に任命し、「今回の命令で恒大グループの資産が管財人により管理され、いくつかの問題に対処することになる」と述べたという。

記事は「恒大グループの負債総額は3080億ユーロ(約49兆円)にも上る。その内海外投資家の保有債権は230億ドル(約3兆3864億円)を占める」とした上で、「陳判事の決定は恒大グループの資産売却と回収金の受け取りへの道筋をつけた」と論じた。

一方、今回の清算命令に対し、恒大グループの肖恩(Shawn Siu)CEOは「(清算命令は)遺憾だ。香港以外の各地の恒大グループの業務と運営の安定を守ることに全力を尽くす」とのコメントを発表した。またアルバレス・アンド・マーシャルも声明を発表し、「グループの90%以上の資産は香港以外の中国大陸の各地に存在するが、今回の清算命令は恒大グループの香港現地企業にのみ適用されるもので、中国大陸の他の土地でのグループの業務や生産活動に影響を及ぼすものではない」と述べた。記事が引用したデロイトの試算によると、清算命令後に回収の可能性がある債務は3.4%しかないという。

記事は、仏ル・モンド紙の経済評論家フィリップ・エスカンデ(Philippe Escande)氏の寄稿文を引用し、「陳判事の清算命令は恒大グループをスクラップ置き場へ追いやったが、この決定が2年続く金融暴落まで引き起こしている中国の不動産危機を終わらせることができるのかはまだはっきりしない。なぜなら香港は北京から遠いからだ。しかしこの決定は今後のカギとなる一歩には違いない」と指摘した。

そして、「香港の司法当局は、恒大グループの中国大陸の資産を処分できる管財人を任命できるかを試されているが、香港の破産手続きが中国の他の地域では認められないケースもあり、恒大グループの子会社が存在する各地の司法当局が自らの管轄でそれぞれの管財人を任命する可能性もある。ただ、この件は香港の金融業界にとって、かつて金融をリードしていた香港が外国の投資家に捨てられたことを意味するサインでもある。恒大ショックの余震は止まらない」と述べた。(翻訳・編集/原邦之

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

この記事のコメントを見る

ピックアップ



   

we`re

RecordChina

お問い合わせ

Record China・記事へのご意見・お問い合わせはこちら

お問い合わせ

業務提携

Record Chinaへの業務提携に関するお問い合わせはこちら

業務提携