サル山での猫への「性的虐待」疑惑、複数の動物園が「共存させている」と説明―中国

Record China    2024年1月28日(日) 23時0分

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雲南省の昆明動物園のサル山で飼われていた猫が、サルからの「性的虐待」を受けているのではないかとの疑惑が発生した(写真)。ただし、中国の複数の動物園がサル山に猫を入れていると説明した。

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中国では、雲南省の昆明動物園のサル山で飼われていた猫が、サルからの「性的虐待」を受けているのではないかとの疑惑が発生した。来園者が撮影してインターネットに投稿した動画に、サルが猫の背後からのしかかり交尾するような光景があったからだ。ただし、同件に関連して複数の動物園がサル山で猫を入れていると説明した。

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昆明動物園で、サル山で猫を飼い始めたのは2013年5月で、ネズミ対策が目的だった。サル山ではサルに与える餌が豊富で、しかもネズミ類の生息に適した穴が多かったためにネズミが大量にすみ着き、その数は300-500匹と推定されるに至った。人手による駆除を何度も試みたが、よい結果を得られなかった、しかし猫をサル山で飼育し始めたとことで、ネズミは姿を消したという。

サルが猫の背後からのしかかって交尾を強いているように見える動画が投稿されたことで、多くのネットユーザーが「猫がサルによって虐待されているのではないか」と問題視した。中国小動物協会は27日、昆明動物園に足を運んで問題を解決したと、SNSを通じて発表した。

同協会によると、昆明動物園に出向いて十分に意思疎通をした上で、動物園側の協力を得てサル山にいた猫2匹をおびき寄せて捕獲した。その後、猫の健康診断もした。猫2匹は協会が引き取って飼育することにしたという。

サル山で飼われていた猫

中国メディアの九派新聞によると、インターネットでは江西省南昌市、内モンゴル自治区通遼市、雲南省大理市の動物園でもサル山で猫が飼われているとするコメントが寄せられた。そこで、各地の動物園に電話して問い合わせてみた。

南昌動物園は、人為的に猫をサル山に入れているのではなく、野良猫が自らサル山に入っていると説明した。「多くの苦情が寄せられているので対応しています。飼育員は(サル山の)敷地内で清掃したり、動物に餌を与えたりしています。動物園の責任者も(サル山に)行っています。できるだけ野良猫を追い出しています。ただ、猫が多いので、全て捕まえることはできていません。飼育員は通常業務が終わると、周囲から観察しています」との回答だった。

園側はさらに、同園では猫は子を産んで増えていると説明した。サルが猫を虐待するわけではなく、猫も攻撃性がそれほど強くなく食べ物を捕食しているだけで、他の動物に影響を与えることはないと説明したという。

大理洱海公園動物園は、ネズミを退治するために、猫をサル山に放していると回答した。「サル山の面積が広いために、どうしてもネズミがすみ着いてしまいます。ネズミを狩ることもできず、(サルがいるので)殺鼠剤を使うこともできません。ネズミを捕獲するために粘着テープ式のわなを仕掛けたのですが、ネズミを減らすことができませんでした」と説明したという。

同動物園では2年余り前に猫2匹をサル山に放した。それ以外にも野良猫1匹がサル山にすみ着いたという。同動物園によると、園内に猫を入れてもサルやその他の動物に影響は出ていない。また、動物園が放した猫2匹の健康状態は正常であり、動物園としての秩序も正常に保たれている。また、猫をサル山に放したことについて、来園者から苦情や批判が寄せられたことはないという。(翻訳・編集/如月隼人

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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